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アラブ世界とヨーロッパ世界、かつて医学の差は大きかった。映画『キングダム・オブ・ヘブン』

アラブ世界とヨーロッパ世界の医学

今でこそ、中東のイスラム圏では、ISのような野蛮な連中が横行しているが、

ヨーロッパが中世(5世紀~15世紀)の頃、中東イスラム圏は、世界最高の文明国だった。

 

科学はもちろんのこと、医学の進歩は比べ物にならない程だった。

ヨーロッパが正しい医学的知識を得たのは、十字軍によるエルサレムへの遠征によってである。

遠征は11世紀から13世紀まで行われた。

 

12世紀のアラブの医者の証言が残されている。

『闇の世界への招待状-封印された下品で残酷で悪趣味な教科書-』リチャード・ザックス著より。

要約して引用。

アラブの医者がヨーロッパ人(原文ではフランク人)の医者と共に診察に呼ばれる。

「彼らは私(アラブの医者)に、脚に膿瘍のできた騎士と肺結核を患った女性を診察させた。

私は、騎士の脚に湿布をし、女性には食事療法を施した。

病気は快方にむかい始めた。

ところがそこに、ヨーロッパ人の医者が現れて

「こいつは患者をどう治していいか何にも分かっていない」

と言い、膿瘍のある脚に斧を振りおろして切断した。

脚から髄が飛び散って、騎士は即死した。

続いて、肺結核の女性に

「この女の頭には悪魔が棲みついているから髪を切れ」

と髪を切り、食事をガーリックとマスタードにした。

(これは魔除けの意味で行ったと思われる)

女の病気はもちろん悪化した。

すると「悪魔が脳みその中まで進んだ」

と言い、ナイフで脳みそが出るまで頭を切った。

そこに塩を擦り込むと、女は即死した。

私は彼らにもういる必要が無いのではと聞くと

いらないようだったので、

私は立ち去った。

これらの治療法はこれまでに見たことも聞いたこともないものだった」

 

中世ヨーロッパの「医学」といっても、呪術に近い内容だったのだ。

 

映画『キングダム・オブ・ヘブン』


キングダム・オブ・ヘブン (Kingdom Of Heaven)

現在のイスラエルの都市、エルサレムの歴史は戦争の歴史であり、血まみれの歴史である。

そして、十字軍当時のヨーロッパ人は略奪を繰り返す、ならず者である。

 

この映画は、キリスト教徒側からの視点で作られているが、

ヨーロッパ人のならず者ぶりをしっかりと描いている。

敵将のサラディーンを慈悲深い名将として描写し、戦闘に勝利した後(映画では膠着状態)、捕虜を殺さずに解放している事実も映像化している。

 

何よりも戦闘シーンがリアルで興奮させられた。

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