LGBTについて考える。『セクシャル・マイノリティQ&A』読んで。

日本文化と西洋(キリスト教)文化のLGBT

同性愛は、日本史上、過去も現在も違法ではない。

キリスト教国、イスラム教国など旧約聖書を規範としている国では、法律に反していた又は現在でも反している。

国・地域別のLGBTの権利 - Wikipedia

旧約聖書「レビ記20章13節」には、

「男がもし、女と寝るように、男と寝るなら、ふたりは忌み嫌うべきことをしたのである。彼らは必ず殺されなければならない。その血の責任は彼らにある」

つまり死刑にされるほどの重罪なのだ。

 

日本は歴史的に見て自由だ。

戦国時代から大名の小姓は同性愛対象であった。戦場に女性は連れていけないし、戦闘に参加できないからだ。そして小姓になれるのは美形と限られていた。

夜伽をするのが彼らの仕事だから当然である。

 

宣教師のルイス・フロイスは、「キリスト教の布教が成功した後には、彼等(戦国大名)の同性愛をやめさせなければならない」と記述している。

恐ろしい魂胆である。他人の国の文化を尊重する気持ちが微塵も感じられない。

秀吉や家康がキリスト教を禁教にした理由がよく分かる。

『セクシャル・マイノリティQ&A』LGBT支援法律家ネットワーク出版プロジェクト編著のこと

確かに大変だとは察する。

しかし、首をかしげる内容もある。

以下は、ゲイの男性からの質問。

p107 

公衆浴場で男性の体を触ったらトラブルになった。これからどうなる?

何度も目があったような気がしたので、相手も私に気があるのかと思い、男性のすぐ隣に近づき、手を伸ばして男性の股間に触れたところ、「何やってんだ、お前」と手をつかまれ、警察に通報され、現行犯逮捕されました。私はこれからどうなるのでしょうか。

 p110

「野外ハッテン場(ゲイの人達が出会いを求めて集まる場)で被害を受けた」とおどされている

野外ハッテン場として有名な近所の公園のトイレに行ったら、男の人が誘うような素振りをしたので、その人の股間を触りました。するとその人は、「何をするんだ。この変態」と激怒して、「慰謝料を払わなければ警察に被害届を出す」といいました。

質問者の常識を疑う。

異性の間であっても、初対面の相手に突然股間を触られたら怒るだろう。

警察に訴えられても仕方がない。

まず声をかけて相手に自分のことを伝えてから、付き合い、同意を得て、触れるのは異性間であっても同性間であっても同じでは。

 

実は、わたしの知人にも同じような体験した人がいる。職場の先輩だった。

学生時代に空手をやっていた猛者で、懸垂を50回以上するのを見たのは、この人が初めてだ。筋骨隆々だった。

容貌も男前で、女性からもモテていた。

ある日、地元の健康ランドに行ったらしい。

浴場の端に腰掛けていると隣に男性が座ってきた。ちょっと不審に思ったが、そのままいると、手が伸びてきて膝を触られ、驚きのあまり殴りそうになったが(先輩は)空手の有段者なのでまずいと思い、飛んで逃げてきた。

普段すましている先輩だったので、皆で大笑いした。と同時に非常識な奴がいるものだと感じた。

 

世間の常識を踏まえた議論をしていかないと、なかなか共感されることも難しいだろう。