映画『悪の法則』メキシコ麻薬戦争は恐ろしい。トランプ大統領の発言より怖い

メキシコは、麻薬カルテル同士の戦争状態が続いています。

「抗争」ではありません。「戦争」です。

 

メキシコでは2007年から2017年までの10年間に、分かっているだけで20万人以上が殺害されています。行方不明者は約3万人いると言わているので、23万人以上は殺害されている事になります。(行方不明者=死者が現実)

1年間に23000人の殺人!これはすでに戦争状態です。

その残虐性は常軌を逸しており、敵や民衆をただただ殺害していく。それも拷問を加え、首や四肢を切断、その映像をインターネット上に流す。ひたすら恐怖を与え続ける(産経新聞より引用)

 そうです。

www.sankei.com

トランプ大統領が「メキシコとの国境沿いに壁を作れ」と放言して、非難を浴びていましたが、ある意味正論なのかもしれません。

映画『悪の法則』(2013)メキシコとアメリカを描いた映画

原題は“The Counselor”。

直訳すると法廷弁護士ですが、映画内では「法律顧問」の意味で使われています。

 

字幕で映画を観ていると「カウンセラー」と聞こえるので、メキシコ国境で麻薬取引をする連中は、弁護士のことを隠喩かジョークとして「カウンセラー」と呼んでいるのかと思っていました。

そのままの意味で「法律顧問」と呼んでいたようです。

 

主人公の男は、有能な弁護士でカウンセラーと呼ばれている。

カウンセラーは、美しい恋人のローラと結婚を考えていた。

彼女にプロポーズするため、高価なダイヤモンドを購入するが、その資金を得るために、メキシコの麻薬カルテルと関係を持ってしまう。

楽天的に考えていたカウンセラーは、安易に高額な収入が得られると考えていた。

しかし、たまたまカウンセラーが保釈した男が殺害され、麻薬を隠していたバキュームカーが奪われたことから、カウンセラーとその周囲の人間に対する麻薬カルテルからの報復が始まる。

カウンセラー自身は自分とは全く関係ないと弁解するが、麻薬カルテルにはまともな理屈は通用しない。

 

途中からバッドエンドが予測でき、カウンセラーの婚約者ローラに「頼むから早く逃げて」と心の中で手を合わせてしまいました。

しかし、やはり彼女は拉致されて残虐に殺害されます。具体的な場面は無いのですが、前半の会話から拷問された後殺害されたことがわかります。

ラストシーンでは、ゴミ集積場に彼女の死体が放置されています。

メキシコの麻薬カルテルの殺害方法はえげつない

見せしめのため、ネットに殺害行為の動画や画像が上がっています。

数人の男たちを並べて、チェーンソーで首を切る動画を見たときは、さすがに気分が悪くなりました。(現在では検索してもヒットしません。削除されたようです)

その他の画像はありました。

苦手な方は見ないほうがいいかもしれません。

しかし、現実を見なければメキシコの現状は理解できません。

nikkanyoshizo.blog.shinobi.jp

ブルーノ・ガンツ演ずる宝石商が悪魔的

オランダでダイヤモンドを扱っている宝石商を、ブルーノ・ガンツが演じています。

彼は、カウンセラーにダイヤを売る際、何やら意味ありげな注釈をするのです。

 

どこかで見たことのある顔だと思っていたら、『ヒトラー最期の12日間』で、アドルフ・ヒトラーを演じていた俳優でした。

そのためなのか、悪魔的な雰囲気を漂わせて、ダイヤモンドについて語っていました。

まるで主人公の運命を、すでに知っている予言者のように。

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「これは”警告のダイヤ”です。

どんなに代価を支払おうとも、人は石の”永遠性”を追い求めようとする。

それが宝飾品の真髄ではありませんか?愛する者を宝石で飾ることは、命のはかなさを知り、それを賞賛することです。

死神に向かって”闇の力には負けぬ”と宣言する。不滅の石で永遠の命を願うのです」

 

ダイヤは、恋人のローラにプロポーズするためのものだったのです。

 

ブラッド・ピットがワイヤーで首ちょんパされたり、ドラム缶から糞尿漬けの死体が出たりなど残酷なシーンは多いのですが、ブルーノ・ガンツが主人公の未来を語るこの場面こそ、最も恐ろしく感じられました。