今日も憂鬱な朝鮮半島17 南北連絡チャンネル再開。完全に北朝鮮のペース

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2年ぶりに板門店(軍事境界線)の南北連絡チャンネル再開。

この見返りにまた新たな要求がある筈です。

なぜなら、韓国が北朝鮮に譲歩したのですから。

 

北朝鮮側の国営放送は、北の平昌冬季五輪参加に「ムン大統領が積極的な支持を表明したことを肯定的に高く評価し、歓迎の意を示した」と報道しています。

韓国の大統領自ら墓穴をほってしまった。

オリンピックの精神は通用しない

オリンピックは政治的なプロパガンダを禁止しています。

それが、「ピョンチャンオリンピックの組織委員会のキム・ジュホ副委員長は「いい知らせだと思う。韓国政府が北朝鮮といい話し合いができるのであれば、いい結果につながるのではないかと期待している」そうです。

今回の対話は、明らかな北朝鮮側の政治的プロパガンダです。オリンピックの精神など朝鮮半島には通用しないことを思い知らされます。

北朝鮮の狙いは、

  • 核弾頭開発までの時間稼ぎ。
  • 韓国から援助という名の上納金を巻き上げる。
  • 日米と韓国を分断する。

これのみです。

また同じことが繰り返されるのでしょう。

www3.nhk.or.jp

北朝鮮「五輪派遣など協議」 南北連絡チャンネル再開

1月3日 19時17分北朝鮮情勢

北朝鮮は、ピョンチャンオリンピックへの代表団の派遣に関連して韓国と実務的な協議を行うとして、南北の軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)の韓国との連絡チャンネルをおよそ2年ぶりに再開し、南北関係の改善に向けた姿勢を強調しました。

北朝鮮で韓国との窓口機関である祖国平和統一委員会のリ・ソングォン委員長は3日午後、国営テレビを通じて南北関係に関する立場を発表しました。

この中で、これまで北朝鮮側の発表で「南の執権者」などと呼んでいたムン・ジェイン(文在寅)大統領を初めて肩書を付けて名前で呼び、「キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長は、ピョンチャンオリンピックへの参加と南北関係改善の立場にムン大統領が積極的な支持を表明したことを肯定的に高く評価し、歓迎の意を示した」と述べました。

そのうえで、キム委員長の指示として「オリンピックへの代表団派遣を含め、会談の開催と関連して南側と連携する」として、日本時間の3日午後3時半に、おととし2月以来途絶えていた南北の軍事境界線にあるパンムンジョムの韓国との連絡チャンネルをおよそ2年ぶりに再開すると発表しました。

韓国統一省によりますと、日本時間の午後3時半に北朝鮮側からパンムンジョムに設置されている電話回線を通じて連絡があり、双方が名乗ったうえで20分程度通話したということです。

3日は回線に異常がないかなどを確認したとして、具体的な協議が行われたかどうかは明らかにしていません。

3日の発表で北朝鮮側は「われわれは代表団の派遣に関連して南側と実務的な協議を行っていく。ピョンチャンオリンピックが成功裏に開催されることを心から願う」とし、南北関係の改善に向けた姿勢を重ねて強調しました。

韓国大統領府「大きな意味持つ」

韓国大統領府は「連絡チャンネルの再開は大きな意味を持つ。常時対話が可能になるだろうと評価している」というコメントを発表しました。

韓国統一省も「韓国政府がきのう示した南北の連絡チャンネルの正常化の提案に北が応じたことを歓迎する。連絡チャンネルを通じて、南北の当局者会談の開催と、関連する実務的な問題を協議していくことになる」との声明を発表しました。

韓国 革新系与党は「評価」 保守系野党は「警戒」

韓国と北朝鮮との連絡チャンネルの再開について、韓国では革新系の与党が評価する一方で、保守系の野党は「北の対話の提案に感激して国家の安全保障の危機を忘れてはならない」として警戒感を示しています。

革新系の与党「共に民主党」の報道官は「韓国政府の持続的で誠実な努力の結果だと評価する。今回の連絡チャンネルの再開が、朝鮮半島の緊張緩和と南北関係改善のための対話につながることを期待する」とするコメントを発表しました。

一方で保守系の最大野党「自由韓国党」の報道官は「ムン・ジェイン政権は、北の対話の提案に感激して国家の安全保障の危機を忘れてはならない」として警戒感を示し、「南北の対話は北の核問題の解決を前提にしなければならない」と指摘し、対話ありきではなく本来の目的を忘れてはならないと強調しました。

ピョンチャン組織委副委員長は歓迎

ピョンチャンオリンピックの組織委員会のキム・ジュホ副委員長は「いい知らせだと思う。韓国政府が北朝鮮といい話し合いができるのであれば、いい結果につながるのではないかと期待している。北朝鮮から代表団の派遣があっても宿泊や移動などオリンピックの準備には全く問題はない。北朝鮮の参加が決定して、韓国の国民から歓迎を受けてほしい」と話しました。

中国は歓迎

中国外務省の耿爽報道官は3日の記者会見で「ピョンチャンオリンピックをきっかけに両国が関係改善に向けて努力することを歓迎する」と述べました。
そのうえで「関係各国は朝鮮半島情勢の積極的な動きを捉えて、互いに歩み寄ることを望む」と述べ、情勢の緩和に期待感を示しました。

一方、北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が新年の演説でアメリカを威嚇したことを受けて、トランプ大統領がツイッターでキム委員長をけん制したことについては「関係各国は抑制を保ち、情勢緩和に役立つ発言を多くして、できるだけ早く交渉を再開するために多くの行動を取るよう望む」と述べ、各国に対話に向けた努力を改めて呼びかけました。

南北結ぶ直通電話 遮断と再開繰り返し

韓国統一省によりますと、軍事境界線にあるパンムンジョムの南北双方の施設を結ぶ直通電話は、基本的に平日の午前と午後の2回、連絡を取り合うことになっています。

しかし南北関係の悪化と改善を受け、これまでにも遮断と再開が繰り返されてきました。
最近ではおととし2月に韓国政府が、北朝鮮の4回目の核実験と事実上の長距離弾道ミサイルの発射への独自の制裁措置として、共同で運営してきた北朝鮮南西部にあるケソン(開城)工業団地の操業を全面的に中断して以来、北朝鮮側が連絡を受け付けなくなっていました。

パンムンジョムの連絡チャンネルの再開はおよそ2年ぶりとなります。