昨年11月に北朝鮮から亡命した兵士がいました。数発銃弾を受けたようですが、何とか回復しています。
それより、彼の腸からは多量の寄生虫が発見されてそちらの方が話題になっています。
この兵士の大腸には大量の便が残っており、銃撃による傷口から漏れ出て腹腔を汚染してしまった。さらには便に混じり、最長で27センチの回虫が数十匹発見されたというのだ。回虫が小腸を食い破ることで合併症の危険が高まるため、目視で除去したとのことだ。
「外科医師になって20年以上になりますが、韓国人の患者の大腸、小腸でこれほど大きな寄生虫は見たことがありません。韓国社会ではまず見られない現象です」(イ教授)
韓国寄生虫撲滅協会(現韓国健康管理協会)が寄生虫調査を始めた1971年、韓国国民の回虫感染率は54.9%にのぼった。しかし、1981年には13%まで下がり、1992年には0.3%、2016年には0.05%となっている。ただ最近では、無農薬野菜、魚の生食による寄生虫感染が問題になっている。
北朝鮮 地獄の中の地獄、「人糞集め大作戦」
毎年1月には次のようなノルマが課されるそうです。
「17歳以上のすべての国民は、1人あたり糞尿1トンを集めよ。家畜の糞尿なら3トンだ。集めた糞尿は協同農場に収めなければならない」。
これは大変です。それでなくても厳冬の北朝鮮の1月に1人1トンは膨大な量です。
脱北者は「本当の地獄だった」と述懐しているとか。
地獄の中の地獄です。
北朝鮮の肥料消費量は年間155万トンだが、実際の生産量は50万トンにとどまっている。不足分は中国から輸入しているが、それだけでは需要を満たせない。そこで北朝鮮当局は毎年「堆肥戦闘」つまり「人糞集め大作戦」を繰り広げるのだ。
毎年1月になると、当局は国民に人糞集めの過酷なノルマを課す。筆者が会ったある脱北者は、「北朝鮮国民は、日本や韓国では想像もできない苦行を国から押し付けられるが、堆肥戦闘こそ本当の地獄だった。あれだけは死んでもやりたくない」と語っていた。
人糞集めは、ノルマを達成できなければペナルティーが待っている。そのため人糞には値段が付き、商品として市場で取引される。人糞を巡ってブローカーが暗躍、さらにはワイロまでが飛び交う世にも奇妙な光景が現出するのだ
日本人も近年まで寄生虫達と共存していた
かつて日本でも回虫やぎょう虫などの寄生虫が人体に生息していました。
1940年代には70%。
1960年代でも30~60%の日本人は虫を飼っていたのです。
しかし、衛生観念の向上によって現在では0.02%以下になっています。
近年まで寄生虫が増殖していた理由の一つに、人糞の使用があります。農業で使用する堆肥として人糞は最良の物で、江戸時代には農家が都市部の人糞を買い取っていた記録もあります。
人糞はいったん一箇所に集めて発酵させてから使用するのですが、その際、回虫などが野菜類にとりつき、その野菜を食べた人間の排泄物を再び肥料として使用する。
このサイクルが寄生虫と人間との歴史だったのです。
子供の頃、周囲が農家だったので現物の肥溜めを見たことがあります。
漫画の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』にも、両津勘吉がピザを見て「乾燥した肥溜めの表面そっくりだ」などと語っている場面がありましたが、その通りでした。
日本ではもうほとんど使用されていない人糞ですが、北朝鮮では奪い合いになるほどの貴重品のようです。