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にも書いたように、元ヤクザからは色々ためになることを学んだ。
(実践はしていない。犯罪だから。ただし、方法論としていろいろな局面に応用できる)
ターゲットを脅かすために「誠意がない」と言うのもその一つだ。
法治国家では、強引に金銭を要求すると恐喝罪になる。故に、脅かした相手が金銭で解決しようとしても受け取ってはいけない。
その行為が恐喝罪になるからだ。
ではどうするか。
「俺が、要求しているのは金ではない、誠意を見せろ」
(大阪弁では「誰がカネを出せ言うた。誠意や誠意を見せんかい」)と言い続けることである。
ターゲットに「誠意とは、どうすればいいのですか」と問い返されても、「それはお前が考えることだろう」または「おのれが考えんかい」と突き返す。
このやり方は、一見犯罪者の行為であると平和な日本では考えられるが、国対国、外交交渉においては、これこそグローバルスタンダードである。
謝罪して金を払えば、何度でもたかられる。
諸般の事情でやむなく支払う場合は「これは特別な例外であり、最初で最後である」との約束を堅牢にむすんでおくことである。
これはドイツがやった。
彼らは、ユダヤ人に対する賠償は行ったが、戦争法における犯罪行為は謝罪していないし、これからもするつもりはない。ドイツ国民もひどい目にあったのでお互い様であるとしている。
ただし、ドイツのような、戦争で勝利や敗北を繰り返してきた地続き国家であればその力量がある。しかし、日本は島国で、近代になってから勝ち戦ばかりだったため、太平洋戦争の大敗北ショックが71年後の今も続いており、なおかつ親中派の政治家が多いためなかなか難しい。
だから、以下のようになる、人民日報日本語版より。
一応三菱マテリアル側も、交渉の理屈はわかっていて、
「元労働者は協議書に同意した後は、いかなる国家や地域においても、三菱マテリアルに対し、訴訟、仲裁、あるいは行政面での請求をしないことを承諾し、本件に関して全て完結したとみなす。また他の原告にも和解を受け入れるよう勧めなければならない。以上の承諾の証として、保証書にサインすること」
と主張したのだが、最初に弱腰を見せたのが災いし、逆ギレされてさらに悪化しているようだ。
この場合、和解協議文書の内容が気に入らないと言っているのだが、別に理由は何でもいい、要は「誠意がない」と言い募ればいいのだ。
交渉した人間から誠意が感じられないとか文章に誠意が見られないとか、細かいことを探せば何とでも文句をつけられる。
言葉だけでは交渉できない。胆力が必要なのだ。