何の本で読んだのか忘れたが、『テルマエ・ロマエ』の作者ヤマザキマリが『君に届け』について感想をマンガにしていた。
彼女の夫はイタリア人陶芸家。
彼も日本語ができるようで『君に届け』を読んだらしい。
「いくら日本人だからって、こんなオクテな男はいないよ」と笑っていた。
ヤマザキマリは、風早くんがオクテだからいいのだと反論していたが。
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『君に届け』のストーリーは説明するまでもないほど有名だが、一応ひと言で説明。
ハンサムで性格も良い高校生の風早翔太が、暗くて「貞子」と呼ばれている黒沼爽子を好きになり、相思相愛になる。
これだけで、延々と現在26巻まで続いている。
格好いい少年が地味な女の子を好きになる。
地味な女の子は、誠実でユーモアもわかるしっかり者の少女だった。
どかっと大人買いして26巻読んだが、昔も今も少女マンガは、鉄板の約束事は変化しない。
かといって少年マンガや青年マンガが変化しているわけではない。
マンガにかぎらず、物語はシェークスピアの頃に出尽くしてるらしい。
あとは、どれだけ斬新な表現をするか。
『君に届け』は成功している。絵が上手だし、登場人物の個性も際立っている。
しかし、ヤマザキマリの夫が言っているように、あんなにオクテな十代の男子はいない。
これは断言できる。もしいたとしたら、女子に興味がない男子であろう。
キスするまでに17巻までかかっているのだ。
十代の頃のエネルギーは、意味があることにも、くだらないことにも全力で向かう。
猛暑の中試合をしている、高校球児を見ればよく分かる。
そのエネルギーは性的な方向にも向かうのだ。
ところで、アニメもなかなか良い。
なんと『攻殻機動隊』のProduction I.G が制作していた。
こんな作品も出来るのだ。
とりわけ、黒沼爽子の声優さん、能登麻美子が素晴らしい。
爽子の秘めた、強さとユニークさを見事に声で表現している。
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まとめて、マンガとDVDを見ていると、
嫁さんから「あんた、守備範囲が広いねー。この間は、気持ち悪い映画(『グリーンインフェル』)観てたのに」
と呆れられてしまった。