マンガ『闇金ウシジマくん』読む
闇金業者が債務者を助けたりしない冷酷さには、リアリティがあり、面白い。
が、素人に対する、あまりに非道な行いに辟易した。
ウシジマくんやその他のワル達に、ほとんどシンパシーを感じない。sokuyomi.jp
悪党同士の暴力の応酬ならば、それほど嫌悪感がない。
その点、『アウトレイジ』『アウトレイジビヨンド』北野武監督。
は安心して観られた。
「コノヤロー」
「ぶっ殺すぞ」
「てめえ、なめてんのか」等などの罵倒セリフが
ある意味、心地よい響きを感じさせる。
椎名桔平が、覚醒剤を横流ししている中華屋の店主の耳に
「聞こえねえのか、この野郎」と箸を突き刺すシーンが印象的。
北野武の映画『HANA-BI』では、箸を目に突き刺していた。
たぶん、北野監督自身が実際に、見たことなのだろう。
ヤクザの暴力は容赦がない。
素人には、あんな酷いことをする狂気がないのだ。
『226』の三浦友和も良い。
悪役ではないが、映画『226』の安藤大尉役でも、
三浦友和に、悪役をやらせるといい味出している。
二枚目なのに、激しい気性を表に出す演技に感銘を受ける。
二・二六事件の映画化。
安藤輝三大尉は、軍事クーデター行動に対しては消極的だったが、
他の将校が決起することからやむなく、首謀者の1人として参加した。
映画では、事件を起こした後、陛下(昭和天皇)から逆賊としての扱いを受けることを知った将校たちが狼狽する。
その様子を見た安藤大尉が、憤怒する。
「狂い続けるしか日本を変えられない」と。
ただの二枚目ではない演技が出来る役者。