『インデペンデンス・デイ』の20年後『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』
インデペンデンス・デイ (Independence Day)
まことに楽しい映画である。皮肉ではなく、本気の感想。
やはり、正面から力技で戦う。
宇宙人には、サイバー攻撃という発想はないのだ。
そして、何故か前回サイバー攻撃で勝利した、アメリカ人とその仲間たちにもない。
『世界侵略:ロサンゼルス決戦』でも書いたのだが、何故か侵略宇宙人は戦時国際法を守る習性がある。
ハーグ陸戦条約にある「遠方から認識できる徽章を付け、公然武器を携行し」を忠実に守って攻撃してくる。
地球のコアを掘ってエネルギーを補給し、星ごと破壊する宇宙人とか。あえてめんどくさい方法をとる。
また、サイバー攻撃にめっぽう弱い。
前編の『インデペンデンス・デイ』では、敵艦に入り込んだヒラー大尉ことウィル・スミスが、敵コンピュータにウィルスを感染させて勝利した。(何気に韻をふんでしまった)
20年前の1996年当時、あれを観て「宇宙人はウィルス対策ソフトを常置していないのか」と驚いた。20世紀の私でもパソコンに入れているのにと。
ウィルス対策ソフトを買ってあげたい
何百億光年もの恒星間飛行をし、あの巨大な宇宙船を重力に逆らって浮遊させ、核攻撃にも耐えるシールドバリアを可能にするテクロジーをどこに使っているのだろう。
ノートンアンチウイルスソフトやウィルスバスターを買ってあげたい。
せめてフリーのAvast Free Antivirusでもダウンロードすればいいのに。
多分、続編でも宇宙人はウィルス対策ソフトは常置していなかった筈だ。
「強いアメリカ」が好きなアメリカ人
トランプが大統領になるわけだ。
こんなに楽しい映画をクソ真面目に制作できるのは、アメリカ人しかいない。
アメリカ人は賢く天然な野蛮人だ。
ヘイトではない。褒め言葉である。
例えば、イギリス、フランス、ロシアとか、ましてや日本。笑ってしまう。
「今日が人類全体の清教徒革命だ」
「今日が人類全体のフランス革命だ」
「今日が人類全体の大祖国戦争だ」
そして「今日が人類全体の明治維新だ」なんのこっちゃ。
「3作目はこのオチで」とハリウッドに売り込みたい
ここからは、続編のネタバレになる。といっても大したオチでは無いので構わないと勝手に判断。
前回の侵略後、国同士の紛争が無くなり国際協力体制が確立したらしい。アメリカを中心にだが。「世界がひとつになれた」のは宇宙人侵略のおかげであると元大統領も言っていた。ちなみに、元大統領は核融合爆弾(水爆)を抱いて特攻する。
そうか、世界平和が実現したのは、あの触手宇宙人のおかげなのだ。
それでは、実はあの球形生命体がすべての黒幕、最も悪者(ではなく平和な星を作る善者)で、銀河系の遅れた星々を平和にして回っていることにしたらどうか。
だったら更に面白い。
だからサイバー攻撃もしない。真正面から力技で攻撃してくる。
続編のラストでは、球形生命体の知識にアクセス出来たことで、地球人も恒星間飛行が可能になるらしい。
3作目は、地球から宇宙人の星へ殴り込みに行く展開のようだ。
地球人が恒星間飛行をして、あの触手宇宙人の星に到着すると、彼らも侵略を受け支配されていた。あの球形生命体に。
「あいつに無理強いされて仕方なく侵略したんですわ」と触手で頭をかきながら情けない顔で言い訳される。
そして、球形生命体からは「お前らの星も戦争をなくしてやったんだから、感謝しろよ」と高笑いされる。
地球人達は「俺達の戦いは何だったのだろう」と茫然とする。
こんなオチはどうだろう。
ハリウッドでは採用されないか。