恐怖と緊張の刺激が良い
春のせいなのか、鬱状態です。
活字の多い本は読むのが苦痛になるので、避けます。
こんな時は、何回も観た映画を見るのが良い。
『ジャガーノート』1974年公開の英国映画。
少年時代に爆弾処理班に憧れた映画。
爆弾処理の古典的映画と言ってもいいのでは。
大西洋を航海するブリタニック号が出港するシーンから始まる。
船には1200人の乗客と乗組員が乗船している。
出港後、船会社に爆弾犯から連絡が入り、時限爆弾を仕掛けていることが告げられる。
警察は身代金を払うことを拒否し、そのため爆弾処理班が海軍から呼ばれる。
リーダーのファロンとチャーリーそして他のメンバーが空輸されて船にたどり着く。
犯人(バックランド)は逮捕されるが、ファロンの元上官だった。
バックランドとファロンの駆け引きが始まる。
処理中に相棒のチャーリーが、結果として、ファロンの身代わりになり爆死します。
それを受けて、冷静だったファロンが、船長に対して感情をむき出しにして荒れる場面が好きでした。
映画では描かれていませんでしたが、多分最後の相棒だったのでしょう。
「ジャガーノート」って何?
ところで、ジャガーノートが英語ではないことを大人になって知りました。
ジャガーのノート。長い間、何故犯人は「ジャガーのノート」と名乗ったのか疑問だったのです。
当時はインターネットも無いし、映画のパンフレットも無いので分からなかった。
しかも、TVで観た映画なのでなおさらです。
「ジャガーノート」とは、インドの宗教であるヒンドゥー教に登場する、ヴィシュヌ神の八番目の化身であるクリシュナのことでした。
巨大で何物も止めることができない力を意味するそうです。
ジャガーノート、ジャガナート (juggernaut) は、止めることのできない巨大な力、圧倒的破壊力の意味を持つ単語。イギリスでは巨大な重量を持つトラックの意味も持つ。
「ジャガーノート」の語源はヒンドゥー教のヴィシュヌ神の八番目の化身であるクリシュナの異名、ジャガンナート である。イギリスの植民地時代のインドでは、ラト・ヤートラー、(「山車の行進」)祭に際して狂信的ヒンドゥー教徒が救済を求めてジャガンナート像を載せた山車の車輪の下に身を投げたとキリスト教宣教師が本国に伝えたことによる。
刹那的な生き方をする爆弾処理班のファロンと、現世での楽しみを人生とする船長との対比が見事に描かれています。
私は、今でも刹那的なファロンが好きなのです。