今日の中国16 「北京はまるで平壌のよう」らしい。中国の忖度は本物

文化大革命(1966~1977)の時、日本人作家の訪中団が「北京にはハエ一匹もいない」と言ったとか。

この話は極端なものなのですが、外国人に見学させる場所は、異様なまでに綺麗だったのでしょう。

また、そんな風に礼賛する人間しか、中国に入国できなかった。

 

歴史は繰り返すようです。

 

現在、「北京はまるで平壤のよう」になっています。

下は平壤の写真。中央にあるのは柳京ホテルです。

「人類史上最悪の建物」と呼ばれているとか。

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建設途中で放棄されて廃墟同然になっている。

周囲の建物には一枚の看板もなく、道端にはゴミひとつ落ちていない。

人が住んでいる都市ではありえません。

CGで描いたような写真。まさに非人間的な情景です。

 

中国北京でも、共産党政府が無理矢理に看板を撤去し始めました。

異様な国家は外見から似てくるようです。

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看板を取り外された漢光百貨店(左)と外される前(右)

www.epochtimes.jp

北京、看板1万枚を撤去、迷子になった市民が急増

2017年12月18日 16時08分

最近、北京は市内の景観を整備するため、1万枚以上の「無許可」の看板を撤去した。一時、目印が突然なくなった都市になったために、道が分からず迷子になった市民が急増した。「北京はまるで平壌のよう」と対応を疑問視する書き込みが相次いだ。

先月27日から始まった今回の整備は「北京看板の設置管理規範」に基づいて行われている。同文書は、4章計24項目で、看板について非常に詳細な基準を規定しいる。

同文書によると、公私に関係なく、建物の屋根での看板設置は一切禁止しいる。ただ、ビル名を示す看板はこの限りではない。その他の看板はすべて低層階に移動する。

ほかにも、建物の壁の出張り式看板やスライド式看板、提灯の看板なども禁止された。また、地域によって看板の設置基準が異なっている。

待ち合わせによく利用される西単君太百貨や漢光百貨、有名な護国寺レストランなのどランドマークとなる看板も解体され、習近平氏の来店で有名になった慶豐肉まん屋の看板でさえも撤去され、瞬く間に、北京は目印のない都市になった。多くの観光客が迷子になり、市民から苦情が出ている。

「私は世界の数多くの都会に行ったが、北京のような都会を見たことがない。やはりわれわれ北京は強い。ますます平壌に近づいている」と市民に皮肉られた。

共産党機関紙の人民日報は記事で、「強引で柔軟性がない」と批判し、都市管理は「市民の気持ちを考えるべきだ」と注文を付けた。

北京理工大学の胡星斗教授は香港紙・蘋果日報に、世論も民意も無視し、都市管理の根本的な錯誤を犯したと指摘した。

(大紀元日本ウェブ編集チーム)

本物の忖度はこれだ

結局、地方指導者が習近平に忖度したために無理やり景観を綺麗にしたようです。

多分、ホームレスなどの見苦しい市民も、看板同様に撤去されたのでしょう。

安倍首相への忖度で大騒ぎしたマスコミは、最終的に何の証拠も提出することが出来ませんでした。

本物の忖度は、さらっと報道するのみです。二重規範の典型です。

www.nikkei.com

北京市、看板1万枚撤去 党の統制強化、習氏意向に忖度

 【北京=多部田俊輔】中国の北京市政府が「景観改善」の名目で、1万枚規模に上る大型の商業看板を撤去した。天津市では、地下鉄内で愛国歌を合唱する風景が話題となっている。どちらも10月の共産党大会で打ち出した党の統制強化方針に沿ったもの。習近平(シー・ジンピン)国家主席の意向を忖度(そんたく)し、忠誠を示そうとする地方指導者の狙いが透けるが、市民からは疑問の声も上がる。

 北京中心部の繁華街「西単」の商店街を歩くと、店舗の入り口にあるはずの看板が剥がされ、むき出しの外壁が並ぶ。

 ところが、各店の入り口には「正常営業しています」と、営業継続を告げる貼り紙が目立つ。飲食店の女性店員は「看板撤去の費用もかかったし、見た目は悪いし、本当に困った」とこぼす。

 看板の撤去は、北京市政府が11月下旬に打ち出した「スカイライン集中整理行動通告」によるものだ。3階建て以上の高さに屋外の看板を設置することを制限、文字の大きさや光源使用も厳しく規制した。北京市内で2万枚以上が違反とされ、すでに撤去した看板は1万枚規模に達する。

 看板の撤去は大手病院や新聞社、放送局、政府施設にも及んだ。天安門広場に通じる長安街や外環道路、大学やネット企業が集まる海淀区なども例外ではない。ネット大手の百度(バイドゥ)や、習氏が訪れた有名肉まんのチェーン店の看板も対象となった。

 香港メディアの記者は、看板撤去について「党大会で習氏が主導して決めた『党の統制強化』の象徴的な意味を持つ。北京の指導者が習氏への忠誠をアピールする思惑がある」と分析する。

 個人崇拝的な統制の強化について、北京市民からは「小さな個人商店の広告をむりやり剥がすのはやりすぎだ。文化大革命の時代を想起させる」と反発の声も上がる。党機関紙、人民日報は論評で北京市の政策を支持しながらも「人民の心情や生活にも配慮すべきだ」と指摘した。