今日の中国36 中国は金正男を擁立するつもりだった?

殺害された金正男のことは印象深く残っています。

金正恩の腹違いの兄のことです。

 

2001年5月1日、偽造パスポートで入国し、家族連れで東京ディズニーランドを楽しんでいるところを逮捕されました。

当時の外務大臣田中真紀子があわてて出国させたことで有名になりました。

 

何故、日本に勾留し北朝鮮と拉致交渉をしなかったのかと叩かれていましたが、落ち着いて考えてみると、当時の政府にそんな離れ業外交ができる人間は1人もいませんでした。田中真紀子は自らの実力をよく知っていたのでしょう。

 

映像に写った金正男は、ふてぶてしい態度で日本の警察を睨めつけていました。

時に、警官にメンチを切っています。

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こんなチンピラ風な男でも北朝鮮では相当にまともな人間だったらしく、去年2017年2月13日、マレーシアにて弟の金正恩に暗殺されました。

 

北朝鮮の仕業であることははっきりしています。

しかし、何故に急いで殺害したのか理由ははっきりしていませんでした。

 

今年になって、背後に中国の存在が現れてきました。

「2012年8月17日、訪中した張氏は、中国の胡錦濤国家主席(当時)と密談した際、北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)氏を降ろし正恩氏の兄でマカオなどに住む金正男(ジョンナム)氏を擁立する可能性などについて約1時間話した」

ことが原因だったようです。

 

完全に映画『ゴッド・ファーザー』かヤクザの世界です。

北朝鮮では、張成沢は即処刑され、5年後に金正男も暗殺。

中国共産党の内部には、主席の密談すら他国に漏らす密告者が大勢いる。

 

日本人はこんな筋金入りの悪人たちに囲まれていることをよく知っておくべきです。

www.sankei.com

2018.2.14 08:12
【NHKも追随】
北朝鮮・張成沢氏処刑は、失脚した中国の周永康前政治局常務委員の“密告”?

【北京=矢板明夫】「北朝鮮の実力者、張成沢(チャン・ソンテク)氏が2013年末に処刑された原因は、中国共産党の周永康・前政治局常務委員による北朝鮮への“密告”だった」-。米国を拠点とする中国語情報サイト、博訊が最近、中朝両国で相次いで失脚した2人の大物政治家の関係を示唆する記事を載せ、中国国内で大きな波紋を広げている。北京の朝鮮半島専門家は「本当であれば中朝関係の修復はほぼ不可能だ」と指摘している。

 

 同サイトが22日に掲載した記事によれば、2012年8月17日、訪中した張氏は、中国の胡錦濤国家主席(当時)と密談した際、北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)氏を降ろし正恩氏の兄でマカオなどに住む金正男(ジョンナム)氏を擁立する可能性などについて約1時間話したが、胡氏は態度を明らかにしなかったという。

 

 2人のやりとりの内容を知った当時の中国最高指導部メンバーの周永康氏が一部始終を北朝鮮側に密告したため正恩氏が激怒し、張氏は処刑され北朝鮮の親中派も一掃された。「血で固められた友誼(ゆうぎ)」といわれた中朝両国の関係はその後、“没交渉”の状態となったとしている。

 

 周氏は14年夏、中国国内の反腐敗一掃キャンペーンの中で失脚した。同記事によれば「周氏は北朝鮮への亡命を一時企てたが失敗した」という。

 

 中国共産党の規律部門が発表した周氏の6つの容疑の中に「党と国家の機密を漏らした」との項目があった。張氏と胡氏の会談内容を北朝鮮に漏らしたことを指している可能性がある。

 

 博訊は、中国の民主化を求める米国在住の中国人団体が運営するサイト。中国政府を批判する記事が多く、中国当局高官のリークで、汚職情報や新しい政策など党内の秘密を暴露することもある。(2015年2月25日 産経新聞朝刊掲載)