中国製武器を輸入している国は55カ国を超えています。
以前は、質の悪さから一部の途上国のみと言われていました。
しかし、安価でそこそこの武器を製造できるようになり、近年どんどん輸出を増やしています。
輸出額順に並べると、
- アジア太平洋地域(パキスタン、バングラデシュ、マレーシア、ミャンマー、タイ)
- 中東(エジプト、ヨルダン、サウジアラビア、クウェート)
- アフリカ南サハラ地域(ナイジェリア、ジンバブエ)
- 南米(メキシコ、ベネズエラ)
- 北アフリカ(モロッコ)
- その他(北米、中米、カリブ、西欧、東欧、旧ソ連加盟国等)
ちなみに、世界の武器輸出国ベスト3は、
- 米国
- ロシア
- 中国
です。
自国の武器を輸出するのは金儲けだけでない、メリットがあります。
世界中に自国製武器があれば、その国の軍人がどこへ行ってもすぐに兵器を使用できるからです。侵略意図がある国には好都合です。
しかも、中国製はパクリが多く簡単に修理可能だとか。パキスタンの村の鍛冶屋が修理できるくらいに。
ロシアのAK-47自動小銃をパクって中国製自動小銃を濫造し、「ライセンスを取れ!」と開発者のカラシニコフから怒られていました。
56式自動歩槍(AK-47カラシニコフ自動小銃のパクリ)
また、中国メディアの今日頭条によると、中国製武器が売れる理由は、
「原則が3つ」しかないためらしいのです。
米国や欧州の国々もせっせと武器輸出を行っていますが、これら先進国が輸出する際、輸出貿易法令によって相手国が厳しく規制されます。
戦争を起こしそうな国、テロリストが潜伏している国、輸出貿易法令を遵守しない国などには輸出できないのです。
ところが、中国の武器輸出原則は、
- 他国への内政干渉をせず(他国=中国と中国に従順な国)
- 相手国の自衛力を高め(相手国=中国に従う国)
- 地域の安定に貢献する(地域=他の地域の安定は無視)
といった中国側の論理中心なので、基本的にどんなチンピラ国家へも輸出可能なのです。
中国の武器が世界で「売れる理由」、それは「原則が3つ」しかないからだ=中国メディア
2018-03-26 05:12世界の工場とも呼ばれ、様々な製品が中国で製造され、世界に輸出されているわけだが、近年は中国製の武器の取引量も拡大しているようだ。中国メディアの今日頭条は18日、「多くの国が中国製の武器を好んで購入する理由」を考察する記事を掲載した。
中国は近年、武器や兵器の現代化を進めており、最先端のステルス戦闘機や空母も保有しているのは周知のとおりだ。記事はまず、2012から16年にかけて世界で取引された武器・兵器のうち、中国は全体の6.2%のシェアを占めたと伝え、07年から11年にかけての5年間と比較して74%も輸出量が増加したと紹介した。
さらに、中国はすでに英国やフランスを超え、世界第3位の武器輸出国となっていることを紹介。以前、西側諸国の軍事専門家は「中国の武器輸出はパキスタンやバングラデシュなど一部の国に集中しており、立ち遅れた中国の武器を買いたがる国はない」と主張していたが、現在は中国が武器を輸出する国は世界55カ国まで拡大しており、アジアだけでなく、アフリカやラテンアメリカの国にまで輸出するようになっていると伝えた。
では、なぜ中国製の武器を多くの国が輸入するようになっているのだろうか。記事は、中国の武器輸出の原則は、「他国への内政干渉をせず、相手国の自衛力を高め、地域の安定に貢献する」という3点だけであると主張、西側諸国のように「あれこれと条件をつけない」ため、西側諸国が提示する条件をクリアできない国が中国の武器を求めているのだと論じた。
経済の発展と共に中国が世界に及ぼす影響は大きくなってきている。軍事面もその1つだが、武器に頼ることなくすべての人が平和に生活できる世の中になることを期待したいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)