今日の中国55 むなしい好感度調査。裁判も行われず拘束される国

世界で中国の好感度が上がっているそうです。

ただし、人民日報による報道なので眉唾ものです。

 

米国人は、53%が「ポジティブな見方」をしているとか。「ポジティブな見方」とは微妙な表現です。

ちょっとマシでもポジティブです。

 

また、南米・アフリカ諸国では好感度が急上昇し、60%もの人が好感を抱いているそうです。

 

ついでに、中国人の自国に対する信頼度も調査していました。

なんと、84%が信頼していると答えたそうです。

ここまで信頼度が高いと、調査自体に信頼性が無くなります。

全人代の投票と同じです。

 

「信頼していない」と答えるのも命がけなのです。中国共産党のネット監視網では、誰が答えたか丸わかりなのですから。

 

一方、別のニュースでは、人権派弁護士の妻が、1000日間拘束されている夫の解放を求めて抗議していました。

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2015年7月に多数の人権派弁護士や活動家が拘束されて、1000日の間、裁判も行われていません。連絡は取れず、面会は一度も許されていない。

 

このことに対する報道は、中国メディアでは一切できません。

そんな国の信頼度が84%と言われても、苦笑するしかないのです。

www.recordchina.co.jp

中国の好感度が上昇中!世界の複数の調査で明らかに―中国メディア
Record china配信日時:2018年4月8日(日) 16時10分

 

2018年4月6日、人民日報は、中国の好感度が世界の複数の調査で上昇していると伝えた。

 

記事は、2月28日に米世論調査会社ギャラップが公表した調査結果で、過半数となる53%の米国人が中国に対してポジティブな見方をしているという結果が出たと伝えた。2年前の同調査では44%だったという。記事は「この結果は米国民による中国の平和的台頭の許容度が増加したことを反映している」と分析している。

 

また、「南米とアフリカ諸国でも中国の好感度は急上昇している」と記事は紹介。Americas Barometerが2017年に公表した調査結果によると、南米の人々の中国に対する好感度は3%上昇し60%に達した。記事は「南米18カ国の国民にとって、中国との距離が米国や欧州よりも縮まっている」としている。

 

他にも、ギャラップが1月18日に発表した「世界の指導者評価2018」によると、世界134の国・地域を対象にした調査で、中国のリーダーシップに対する支持率が31%となった。これは2008年以来2度目となる米国より高い数字で、ドイツに次ぐ2位。過去10年間で最も高い数字になったという。

 

この理由について、セントトーマス大学の教授は「中国の過去数十年間の経済発展は、世界に対して西洋とは異なる方式での発展モデルを示し、発展途上国が学ぶに値する手本となった」と述べているそうだ。

 

さらに記事は、「1月22日に米大手PR会社のエデルマンが公表した世界の信頼度調査で、中国人の自国政府に対する信頼度が84%に達し世界一になった」とも紹介。北京師範大学新媒体伝播研究中心の張洪忠(ジャン・ホンジョン)主任による調査でも、68%の中国人が「政府は民衆をより良い未来へと導いてくれる」と回答しており、中国ネットユーザーの中央政府に対する信任度が5点満点で4.02点となったことを伝えている。(翻訳・編集/山中)

news.tbs.co.jp

中国 人権派弁護士の妻が歩いて抗議、拘束すでに1000日に
7日 16時17分
 2015年に拘束された中国の人権派弁護士が拘束1000日を迎え、妻とその支援者が、北京から天津の裁判所まで120キロ余りを歩いて、無実と解放を訴えています。

 

 7日、北京からおよそ120キロ南の天津を目指して歩く1人の女性と、その仲間たちがいました。

 

 「きのうホテルに着いたら、急に足が痛くなって、つってしまいました」(李文足さん)

 

 李文足さんの夫、王全璋弁護士は、2015年の7月に人権派弁護士や活動家が一斉に拘束された「709の大拘束」で、ただ1人、いまだに裁判が行われていません。李文足さんたちが出発したのは今月4日、北京市内にある最高裁判所の陳情窓口でした。

 

 「夫が捕まってから999日間、弁護士との面会は一度も許されず、全く連絡が取れていません」(李文足さん)

 

 これまで、あらゆる公的な窓口を訪ねても全く相手にされず、夫が起訴された天津の裁判所まで歩いて訴えることにしたのです。

 

 「使える法律は全て使って訴えました。私たちにできるのは粘り強く、諦めない決心を見せることだけです」(李文足さん)

 

 しかし、取材に訪れた外国メディアを見て、警察が神経をとがらせます。

 

 「あなたたちに何の権利があるの?」(李文足さん)

 

 習近平国家主席が絶対的な権力を得た中国では、政府への異論を許さない空気が広がり、人権派弁護士について中国メディアは一切報じていません。

 

 「私が今やっていることは全て合法です。やるべきことをやるだけです」(李文足さん)

 

 中国政府には届かない声・・・。それでも、李文足さんは夫の解放を信じて歩き続けています。