北朝鮮が、「核実験の中止と核実験場の廃棄を行うつもり」と発言しただけで朝鮮戦争が終わり、平和になるような勘違いが横行しています。
あくまでも、「つもり」です。
制裁を中止し、援助しなければ絶対に止めるつもりはありません。
それに、まだ約束したわけでもなく、たとえ約束しても必ず破るのがあの国です。
そんな北朝鮮の発言を受けて、長崎市長が「北東アジア非核兵器地帯の創設」を訴えたとか。
またよくわからないことを言い出しています。
長崎市長の周囲には「具体的にはどういうことですか?」と訊く人間もいないのでしょう。
外務所のHPには、次のように定義されていました。
非核(兵器)地帯とは
一般的には、特定の地域において、域内国による核兵器の生産、取得、保有及び管理を禁止し、また、核兵器国(米、露、英、仏、中)が域内への核攻撃をしないことを誓約(消極的安全保証の供与)する条約・議定書によって「核のない地帯」を作ること。
要約すると、
- 核を作ってはいけない場所
- 核を持ってはいけない場所
- 核を使ってはいけない場所
でしょうか。
それであれば、すでに日本は「非核兵器地帯」ですけど。
(ただし、常識で考えてみると使ってはいけない場所は、日本人が決定できません。落とされる側ですから。)
しかも、長崎市長の言い方では、同盟国である米国に核兵器使用を禁止させたいのが本意のようです。一体どこの国の人間なのやら。
現実的でない発言を政治家が平気で繰り返す。脳天気にもほどがあります。
いっその事、長崎市にも、
学校には「非いじめ地帯」
街には「非犯罪地帯」
道路には「非交通事故地帯」
を作ればすべての問題は解決します。
(某市にて「非核平和都市宣言」を立ち読み。真面目なのがよけいに哀しい)
「非なんとか地帯」を作って現実問題が解決するならば、人類がこんなに長い間、戦争し続けることは無かったはずです。
日本人は戦争に関してあまりに無知過ぎるために、こんなアホな発言ができる。
核攻撃を受けた市の長だから何を言っても批判されないと思っているなら、傲慢としか言いようがありません。
「非核兵器地帯創設を」北朝鮮決定受け長崎市長
長崎市の田上富久市長は21日、北朝鮮が核実験の中止や核実験場の廃棄を決定したとの報道を受け、「朝鮮半島の安定に向けては、北東アジア非核兵器地帯の創設が有効だ。創設に向け、わが国や関係諸国が、国際社会と会話を重ねていくことを望む」としたコメントを発表した。
コメントでは、北朝鮮の発表を「非核化に向け一歩前進と評価できる一方、核の放棄に触れていない」として、核兵器を保有し続けることへの懸念を示した。