とうとう人民にヘッドギアをかぶせて、心まで読み取るつもりです。
独裁国家がハイテクを駆使できるようになると、完璧な監視国家になるようです。
工場の労働者、軍人、病院の患者(医療関係者も含む)、鉄道の運転手、航空機のパイロットなどに脳波を読み取る装置を着用させて、心理状態をチェックします。
建前上は「産業の競争力強化や社会の治安維持が目的」ですが、共産党や党幹部に対する批判者をあぶりだすのが本当の目的なのが明らかです。
今までは隠れて文句を言うことにより、はけ口になっていましたが、それさえも許されない。
病院に入っても監視され続けるのは、さすがの中国人も参るでしょう。
「患者には脳波が監視されることが事前に伝えられ、同意が得られない限りは、病院がそれを利用することはない」
と言われても、まったく信用はできません。
監視していることを監視する組織がないのですから。
中国政府が普及を進めている従業員の脳波監視プログラム
安全ヘルメットや制帽に仕込まれた小型の無線センサーは、常時着用者の脳波を読み取り、うつ、不安、怒りといった感情スパイクに関するデータを人工知能に送信している。この技術は世界中に普及しているが、中国政府は工場、公共交通機関、国営企業、軍などでの採用を促し、前代未聞のスケールで普及計画を推進している。産業の競争力強化や社会の治安維持が目的だ。
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軍、病院、鉄道、航空機にも
研究チームは同デバイスが軍でも採用されていることを認めるが、詳細は明かさなかった。病院でも採用されている。上海病院は復旦大学と連携して、患者の感情をモニターし、暴力的な事故を防止する技術の開発を進める。
ここではキャップに加えて、特殊なカメラで患者の表情や体温を計測することも試みている。またベッドに圧力センサーを仕込み、体の動きをモニターしたりもする。「これらの情報を統合すれば、患者の精神状態をずっと正確に把握できるようになる」とマ・ファジャン医師は説明する。
マ氏によると、患者には脳波が監視されることが事前に伝えられ、同意が得られない限りは、病院がそれを利用することはないという。
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従業員のプライバシーを侵害する恐れも
北京師範大学のショウ・ジャン教授は、デバイスによってビジネスの競争力強化が期待される一方、企業が従業員の心を操作し、プライバシーを侵害する恐れもあると指摘する。これはジョージ・オーウェルの小説「1984年」に登場する思想警察を想起させる。小説内では、思想警察は当局が認めない思想の持ち主を捜査し、処罰していた。
「中国にはこの類の機器を制限する法律がない。雇用者側に利益を上げる目的でこの技術を利用する強いインセンティブが働く一方、従業員はそれを拒否できるほど強い立場にはない」とショウ教授は懸念する。