スウェーデンが「有事パンフレット」を制作し国民に配布しています。
ロシアの軍事化がさらに進めば、近隣のスウェーデンにまで侵略の手が伸びるからです。
スウェーデンはナポレオン戦争以降、武装中立をとっていることで有名です。
NATOにも加盟していません。
日本人は、
中立が可能な国=武装している国=武装中立国
であることを理解しようとしません。
中立と非同盟を貫こうとすれば、武力を持った他国が自国(領空も含む)を通過することすら阻止する必要があります。
簡単に例えれば、会社に勤務しながら誰とも協力せず、自分の仕事を行う。その代わりに社内の派閥争いにも一切関与しない。
これを可能にできるのは、よほどの実力者のみです。国家で言えば、干渉されない強力な軍事力を保持している。
ロシアの行動はプーチン大統領の再選によって、ますますエスカレートすることが予測されます。
- 英国への化学兵器テロ
- ウクライナ東部とクリミア半島侵略
などここ数年間に侵略的行動をとっています。
今回の「有事パンフレット」配布は、臨戦態勢であることを示し、ロシアからの干渉を拒否する強い意志表示です。
スウェーデンは平和と自国を守る「普通の国」なのです。
スウェーデン、「有事パンフレット」配布 対ロ緊張の高まり受け
2018年5月22日 20:28 発信地:ストックホルム/スウェーデン【5月22日 AFP】スウェーデン政府は21日、欧州内の同盟諸国とロシアとの緊張が高まる中、戦争や自然災害、サイバー攻撃などの有事に備えるよう国民に啓蒙(けいもう)するパンフレットを発表した。
「危機や戦争が起きたら」と題されたこのパンフレットは、政府の要請で13言語で発行される。避難方法や備蓄食料、信用できる情報などについての助言がまとめられており、今月28日から来月3日の間に、国民480万人に送付される予定。
20ページに及ぶこの冊子は、軍事衝突や自然災害、サイバー攻撃やテロ攻撃など、同国が直面している脅威について、分かりやすいイラスト付きで説明している。
同国で過去に類似のパンフレットが作成されたのは、直近では冷戦(Cold War)中の1961年。冊子の中で特に名指しされている国はないものの、欧州ではロシアの国境地帯における軍事行動をめぐり、北大西洋条約機構(NATO)との対立懸念がますます高まっている。(c)AFP
“radiakskydd”とは「ラジウム保護」。放射能対策のことか。
核攻撃も想定しています。
“Skydd mot anfall”とは「攻撃に対する保護」の意味。
(CNN) ロシアの脅威の高まりを受けて軍備を増強しているスウェーデンが、戦争に巻き込まれる事態を想定した備えを呼びかけるパンフレットを、この春にも470万世帯に配布する。
パンフレットは市民に対し、「平和時における危機や惨事だけでなく、社会とスウェーデンに対する別の種類の攻撃」にも備えるよう促す内容。「世界がひっくり返った」事態を想定し、自宅に十分な量の食料や水や毛布などを用意しておくよう国民に助言するとともに、自治体に対してはかつての冷戦時代の防空壕(ごう)を準備するよう求めている。
有事対応当局者は17日、CNNの取材に対し、パンフレット作成の背景として、バルト地域の治安情勢を挙げた。
スウェーデンは全土で軍備強化を図り、徴兵制を復活させるとともに、バルト海に面した戦略的な要衝となるゴットランド島に部隊を配備している。
徴兵制は2010年に廃止されたが、17年3月になって、徴兵制を18年から復活させると発表した。
15年2月には、国防予算を今後5年間で7億2000万ドル増額することを決定した。しかし国防軍の人員は不足している。
故高畑勲監督へ。何もしない「ユニークな国」は滅びます
高畑勲監督は「憲法九条を守れ」と言い続けていました。
神奈川新聞のインタビューでは、
『普通の国』なんかになる必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。
と語っています。
(高畑勲監督『火垂るの墓』 B29を撃墜できていれば、清太と節子を守れた)
『普通の国』なんかになる必要はない。ユニークな国であり続けるべきです。 戦争ができる国になったら、必ず戦争をする国になってしまう。閣議決定で集団的自衛権の行使を認めることによって9条は突如、突破された。私たちはかつてない驚くべき危機に直面しているのではないでしょうか。あの戦争を知っている人なら分かる。戦争が始まる前、つまり、いまが大事です。始めてしまえば、私たちは流されてしまう。だから小さな歯止めではなく、絶対的な歯止めが必要なのです。それが9条だった」(前掲・神奈川新聞インタビュー)
「ユニークな国」とは、他国に侵略されても攻撃されても何もしない国のことのようです。