米朝会談からまだ一ヶ月も経っていません。
にもかかわらず、北朝鮮は
「歴史的なシンガポールでの首脳会談は無意味になる」
などと言い出しました。
こんなにわかりやすく嘘をつく国は珍しい。
中国の属領だった期間が長すぎて、他国と約束する習慣がなかったのでしょうか。
国同士の決まりごとを遵守する姿勢が微塵も感じられません。
「あんな国にはなりたくない」と心から思うのですが、ある意味では羨ましくもあります。
核兵器の持つ威圧の大きさです。
もし朝鮮戦争が再開すれば、ほんの数日で北朝鮮は崩壊します。
(特殊部隊やスリーパーセルなどは戦闘を続けるかもしれませんが)
それがわかっていても、戦争することに全くメリットがない状況であること。
そして、核兵器とそれを発射できるミサイルを所持していることが、強国にある立場の国々をためらわせています。
核を保有していれば、北朝鮮のごときチンピラ国家でも米国と世界を振り回せることを証明しているのです。
73年前の太平洋戦争時、大日本帝国が核兵器を保有していれば外交手段として停戦交渉に利用でき、結果原爆は投下されなかったはずです。
米朝協議
北朝鮮、米を批判「非核化の意思揺らぐ」
毎日新聞2018年7月8日 00時38分(最終更新 7月8日 01時20分)【ソウル渋江千春】ポンペオ米国務長官は7日、2日間にわたる北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長との協議を終えた。ポンペオ氏は協議後、記者団に「大きく進展した部分とさらなる取り組みが必要な部分がある」と述べた。しかし、北朝鮮の外務省報道官はポンペオ氏の出発後、今回の協議について「米国側の態度と立場は実に残念極まりない」と批判し、非核化についても「意思が揺らぎかねない危険な局面だ」と主張する談話を発表した。
談話は米国側が今回の協議で「米朝首脳会談の精神に反して、CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)だ、申告だ、検証だ、などと一方的で強圧的な非核化要求だけを持ち出した」と非難。「朝鮮半島の平和体制構築の問題については一切言及せず、(朝鮮戦争の)終戦宣言問題は後回しにする立場を取った」と不満を表した。
ただ一方で、「我々はまだトランプ大統領に対する信頼心をまだそのまま維持している」とも表明。協議の際、金副委員長がポンペオ氏に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がトランプ氏に宛てた親書の内容を伝えたことも明らかにした。ポンペオ氏は過去2回の訪朝時、いずれも金委員長と会談したが、今回は実現しなかった。
ポンペオ氏は記者団に協議の成果として「今後の実務レベルでの協議の道筋についても合意した」と述べ、「非核化の検証」を含む核心的事項に関する複数の作業部会の設置が決まったことも明かしていた。しかし、北朝鮮外務省の談話は、これについても「双方の首脳級で合意した新しい方式から、実務家級に任せる古い方式に戻すならば、歴史的なシンガポールでの首脳会談は無意味になる」と作業部会方式への不満も示した。
米国側はソン・キム駐フィリピン米大使がトップを務める作業部会で、非核化に向けた具体的な手順について議論するつもりだったとみられる。しかし、北朝鮮側の反発で協議が加速するかは未知数となった。
ポンペオ氏は7日夜、東京に到着した。