今日の中国66 「文句があるなら来るんじゃねーよ」と言える日本人になりたい

中国人の夫を持つライターの記事です。

 

夫が日本の飲食店でアルバイトをしていた時の話。

中国人観光客が、

「この料理は高い」

「もっと安くしろ」

などと言いがかりをつけてきたそうです。

 

それに対してしばらく我慢して聞いていた夫は、ブチ切れて

「そんなに文句があるなら来るんじゃねーよ」

と言い返し追い出したとか。

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日本人であれば何でもすぐに謝ってその場をしのぐのですが、中国人にはそんな文化は無いのです。

いや中国人だけでなく、日本人以外にはそんな習慣はありえないでしょう。

 

謝ることは全てを自分の非として認めるのと同じです。

自分の非を認れば、それにともなって賠償責任が生じる。

謝ってそのまま済むことはまずありません。

日本人の「謝罪」は日本国内だけでしか通用しないことを学ぶことも必要なのです。

 

この事は、何十年も前から、海外で暮らしている日本人や日本に在住する外国人がエッセイなどに書いています。

しかし、一向に改まる気配がない。

学校で教育しないためかもしれません。

www.recordchina.co.jp

<コラム>中国人客を「そんなに文句があるなら来るんじゃねーよ」と追い返した夫

むらさわりこ配信日時:2018年7月18日(水) 14時40分

 

中国人夫と暮らしていると、日本人の私には想像もできないような話を持ち込んでくることがある。今回は、夫が日本の飲食店で学生時代にアルバイトをしていた時のエピソードを紹介したい。

 

数年前、夫はとある飲食店でアルバイトをしていた。担当は調理だったが、中国人観光客も多い店だったため通訳をするためにホールに駆り出されることもあった。その日も夫は中国人客にメニューの説明をしていたが、その中国人観光客は非常に嫌な人たちだったそうだ。「この料理は高い」「もっと安くしろ」などと夫に威圧的な態度で文句を言い、だんだん夫が怒り始める。我慢をして日本式の「お客様を立てる」接客をしていた夫だったが、ついに堪忍袋の緒が切れた(ちなみに、私からすると夫の堪忍袋の緒は簡単に何度も切れる)。

 

「そんなに文句があるなら来るんじゃねーよ」と夫はその客たちに言った。しかも「出口はあちらです。宜しければ一緒に行きましょうか?」という嫌味もたっぷり添えたらしい。ここで日本人の私は「客に向かってその態度はなんだ!」と怒る観光客を想像するが、その中国人客らには良くも悪くもそういう考え方はなかったようで、「年長者に向かってその態度はなんだ!」と怒ってきたらしい。そう、怒るポイントはそこなのである。夫は「ふんっ!」と言ってその場を去った。結局、その観光客は何も食べずに帰ったという。

 

日本人としては、どんなに嫌なお客さんがいてもひたすら耐えるというのがスタンダードである。職人さんならお客さんに言い返すようなことも想像できるが、飲食店の店員がお客さんに「そんなに文句があるなら来るんじゃねーよ」と言うのは、お客さんがどんなに嫌な人だったとしても、その店員が100パーセント悪くなり、「我慢のできない人間として駄目な人」というレッテルを貼られてしまうだろう。

 

日本人は店員も「一人一人それぞれが店の顔で、一人の店員の態度は店全体の評価になる」というチームワークのもとに働いている。しかし中国人夫はそうではない。店員とお客という立場にあっても、あくまで個人と個人のコミュニケーションなのである。

 

また、もし万が一日本人である私が夫と同じことをしてしまったら、店長に「我慢できずに言い返してしまいました。ご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした」と謝罪をするだろうし、謝罪をするのを筋だとするのが日本文化である。しかし夫は当時の店長に「店長!オレ嫌なお客を追い返しました!」と胸を張って言った。つまり夫は個人的に腹が立ったということもあるが、嫌なお客さんから店を守ったという誇らしさまで感じていたのだ。

 

ちなみにその事件で日本人はドン引きしていたらしいが、中国人の間では「よくやった!」と褒められたらしい。現在では夫は日本での暮らしも長くなり、当時よりも日本文化を理解しているので、同じような事態にあっても違う対応をするかもしれない。もちろんこれは中国人夫個人の出来事であり、中国人全員に当てはまる訳ではないが、日本人と中国人の「お客さん」に対する価値観は随分と違うのだと考えさせられた。

 

■筆者プロフィール:むらさわりこ

1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中国人男性と結婚。英語を独学で習得後、英会話講師として働く傍ら中国のテレビなどを通し中国語も独学で習得。趣味は語学と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な国を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に国境や言葉の壁は関係ないと考えている。