あらすじ
アメリカ映画。サイコサスペンス。
3人の女子高校生が謎の男に誘拐監禁される。
少女のひとりケイシーは幼い頃父親を亡くし、叔父に引き取られていた。
しかし、実の叔父から性的虐待を受け続けているため、性格に問題があり周囲に馴染めず浮いた存在。
彼女らを拉致した男は、部屋に出入りするたび別人の様相を見せる。
23人の多重人格者だったのだ。
3人は脱出を試みるが、ことごとく阻まれる。
しかも、彼の中には24番目の最強・凶暴な人格「ビースト」が誕生しようとしていた。
「ラストは次回作に続く」は酷い
なんじゃこれは。
ラストで「???」です。
設定からストーリーの展開を期待していたため、がっかり度が大きい。
突然登場するブルース・ウィリスは誰?
「ビースト」が変形して最強のブルース・ウィリスに変身したのかと思いました。
それにしてはおかしい。
「Mr.ガラス」って誰?
ネットで調べると、3部作の真ん中だとか。
調べないと意味がわからない映画を作るのは邪道でしょう。
前回の『アンブレイカブル』もよくわからなかったし。
しかも『アンブレイカブル』は、2000年の映画です。
なんと18年前。
すっかり忘れていました。
趣味で映画製作なのでしょうか。
うらやましいやら腹が立つやら。
生き残った少女・ケイシーの救いがない
ケイシー役のアニヤ・テイラー=ジョイが薄幸な美少女を熱演しているのが唯一見どころです。
彼女だけが多重人格者である犯人を理解しようと努力します。
自らが同じ境遇だからです。
(多重人格は虐待による苦痛から逃れるために生まれることが多い)
性的虐待を繰り返す叔父こそが本当の「ビースト」であることが判明してから、
「この少女からも別人格が現れて、叔父に反撃または処理するのだろう」
と期待していましたが、結局そのまま。
叔父に性的虐待されていた少女の救いがないのです。
あのとんでもない鬼畜叔父を殺しておかなくては、まったく意味がない。
少女が救われなければ、拉致犯人を理解しながら戦ってきた意味がないのです。
多重人格を表出させて、叔父に復讐させるべきだった。
物語にはカタルシスが必要でしょう。