今日の中国85 米国の大統領よりも巨悪は誰か?

トランプ大統領のロシア疑惑に共謀がなかったことが発表されました。

 

日本のマスコミは、米国の民主党に同調して、トランプ大統領を一方的に叩いています。

個人的には彼が日本にどう影響するかを考えると先代のオバマ大統領より相当にマシであると考えています。

オバマ大統領は中国に甘すぎました。

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米国大統領が核兵器のボタンを握っているのが問題とされています。

しかし、独裁国家である中国の習近平終身主席も核兵器のボタンをいつでも押すことができるのです。

日経コラム春秋は中国に甘い

昨年11月8日の日経コラム、春秋にこんな記事がありました。

スティーブン・キング原作の映画『デッド・ゾーン』デビッド・クローネンバーグ監督(1979)に描かれたの米国大統領が、トランプ大統領にそっくりだとか。

 

映画のあらすじは、

クリストファー・ウォーケン演ずる主人公が、交通事故によって未来を予知する能力を得る。

強いアメリカを掲げて当選したポピュリストの大統領が、核戦争のボタンを押すこと予知した主人公は、選挙中の候補者を殺害しようとするも、警備員に射殺される

しかし、死の寸前に自分の行動が核戦争を阻止したことを知る。

 

春秋にはあからさまに書いてありませんが、まるでトランプ大統領を当選前に何とかしておけばよかったかのように取れる内容です(書いた本人は否定するでしょうが)。

 

それを主張するなら、中国の習近平が主席になる前に何とかすることは考えないのでしょうか。

 

現在中国は、アジアからアフリカまで「一帯一路」との名の侵略を続けています。

発展途上国に返せない額の借金を背負わせて、担保の港湾を奪い取る謀略です。

これは、完全な犯罪行為です。

 

核兵器を所持して敵対国(日本も含む)に照準を向けています。

 

国内のウイグルやチベットの民族浄化を繰り返し、ITによって自国民と少数民族を完全監視下においています。

 

そして、習近平主席は終身主席をはっきりと目指している。

米国は大統領であっても最高8年間しかトップになれない。

どちらが危険な存在かはっきりしています。

 

また、日本は完全に共犯者です。

ODA(政府開発援助)と呼ばれる中国への資金援助は、約3兆6500億円になります。

昨年2018年にやっと打ち切りになりました。

犯罪国家に支援を続けて巨大な国にしてしまったのは、日本の責任でもあります。

 

春秋が『デッド・ゾーン』論法を善とするならば、習近平どころか毛沢東の共産党が天下を取るのを阻止するべきと主張してほしい。

『デッド・ゾーン』は秀作です

ところで、デビッド・クローネンバーグ監督の『デッド・ゾーン』は切ない秀作です。

この監督は、ホラーSFも切ない恋愛映画にします。

同監督の『ザ・フライ』も、哀愁感にあふれたホラーSF恋愛映画でした。

(『ザ・フライ』科学者はハエになっても科学者)

主人公が目覚めてから元婚約者に会いにゆく。

事故後、5年が過ぎていた。意識不明のままで。

 

婚約者の女性はすでに結婚していた。

彼女はもう時を戻すことができないことを彼に告げる。

けれども、同情とかつての愛情から体を重ねる。

彼は愛した人の幸福のためには共にいられないことを悟り、雪の吹きすさぶ中、彼女の家を後にする。

あまりに哀しく切ない場面。

www.nikkei.com

春秋

2018/11/8付

「シャイニング」などの作品で知られるホラー小説の巨匠スティーブン・キングは、日本でも広範な読者を得ている。ほぼ同世代の村上春樹さんも、ファンだと聞く。「キングの考える恐怖の質はひとことで言ってしまうなら『絶望』である」とエッセーに記している。

 

▼キングに「デッド・ゾーン」(1979年)という長編がある。映画にもなった。「アメリカ・ナウ(今こそアメリカを!)」と叫び政界に打って出た実業家が、大統領に上り詰め世界を破滅に導く。予知能力を持つ教師が選挙中、そんな未来を透視。祖国を救おうと、捨て身の行動に出る。が、警備陣に撃たれてしまう。

 

▼作者も驚いたようだ。「ポピュリストで扇動家」の作中人物と、トランプ米大統領のキャラのかぶりようをツイートしている。中間選挙が終わった。上、下院でねじれが生じ、政権は混迷の度を深めるのか。加えて、すべてを敵と味方に色分けし、容赦なく相手を攻撃する大統領の言動が社会の亀裂を深めたようにみえる。

 

▼米ハーバード大教授による新刊「民主主義の死に方」(新潮社)が書店で平積みになっている。アメリカン・デモクラシーを根底で支えてきたのは、対立する政党間の「寛容」と「自制心」だったと説く。その美風は損なわれてしまったのか。キングの小説さながら、人々が絶望という名の恐怖にすくむ終章は見たくない。