今日の中国87 香港のデモを見て思うこと。日本の人権家は偽善者である

6月12日の香港、100万人以上のデモと警察隊が衝突しました。

香港内の犯罪者を、中国本土へ移送を可能にする“逃亡犯条例”を阻止するためです。

香港内では、政治的な批判を行っても逮捕されませんが、中国本土へ送られてしまえば人権など存在せず当局のやりたい放題です。

 

それにしても、日本の人権家はダブル・スタンダードが得意です。

米国がメキシコの不法移民を国境から追い返すことには批判的でも、中国が香港の民主主義を踏みにじることには文句を言いません。

マスコミも形だけ非難するのみです。

「民主の女神」の警告

「民主の女神」と呼ばれている周庭(アグネス・チョウ)さんが来日し、日本人にも抗議をしてほしいと訴えていました。

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周庭(アグネス・チョウ)

他人事ではないのです。香港への侵略が進めば、日本に対する脅威も増大する。

 

香港が完全に中国の独裁政権に飲み込まれてしまえば、次は確実に台湾です。

そして台湾が中国共産党の支配下になれば、隣に位置する沖縄県が中国の勢力範囲になるのです。

返還されるとき、独立しておくべきだった

香港は、1997年に英国から中国に返還されました。

あの時に「香港国」または「香港人」として独立しておけば今の悲劇はなかったはずです。

いったん中国領になれば、簡単には民主的政治は取り戻せない。

headlines.yahoo.co.jp

欅坂46を聴いてデモに…香港「民主の女神」は美人女子大生

6/13(木) 9:30配信 SmartFLASH

 ここ数日、香港で政府への大規模デモが続いている。香港で身柄を拘束した容疑者の、中国本土への移送を可能にする「逃亡犯条例」改正案に対する抗議で、6月9日のデモには103万人が参加。12日には、警察は催涙弾を発射して民衆と衝突するなど、激しい様相を見せている。

 

 そんな最中、6月10日、香港の政治団体「香港衆志(デモシスト)」に所属する現役女子大生アグネス・チョウ(周庭)さんが来日し、記者会見を開いた。アグネスは2014年の民主化運動「雨傘運動」では、デモの主要メンバーとして参加している。当時、その可愛らしいルックスも相まって「民主の女神」と呼ばれ、国際的にも注目された。

 

 会見でアグネスは「審議中の『逃亡犯条例』改正案は、香港が返還されて以降、最も危険な法案だと思います。法律が改正されたら犯罪人を中国に引き渡すことになる。中国は法治社会ではなく、公平・透明な裁判がある国ではありません」と危機感を語っていた。

 

 日本も無関係ではいられないという。

「香港には在留日本人、企業、観光客、ビジネスマンなどがたくさんいます。改正案が可決されたら、香港に住んでいる、また香港に来た日本人の人権も影響を受けます」

 

 会見で流暢な日本語を操っていたアグネスは、まだ22歳の大学生だ。政治を語る一方、インスタグラムでは漫画『銀魂』の登場人物・神楽のコスプレを披露するなど、日本文化に詳しい一面もある。

 

 2017年2月15日の『Daily PLANETS』では、「日本のアニメの中で、初めて大好きになったのは『きらりん☆レボリューション』です(しかもちゃんと日本語バージョンで観ました)。もともとアイドルが好きだったからかもしれませんが、子供の頃は香港テレビ局が放送していたアニメ『満月をさがして』も観ていました。ヒロインがステージの上で歌う姿が素敵で、すっかり熱中していました」と語っていた。

 

 2017年11月13日の『ニューズウィーク』では「アイドルDD(誰も大好き)」と語っているだけあって、SNSではアイドルの話がよく出てくる。ツイッターでは日本語で、

 

「やばい 香港でJuice=Juiceを見た しかも家の近くで みんな本当にかわいい 生歌サイコウー!」(2018年12月15日)
「なぁちゃん(元乃木坂46・西野七瀬)のフォトブック買った!!本当に本当に可愛すぎ!!!」(2018年6月22日)

 などとつぶやいている。

 

 また、欅坂46の歌には救われた経験があるという。

 「彼女たちの歌には社会性や叛逆性があるように思います。『不協和音』という歌が特に好きで、『僕はyesと言わない 絶対沈黙しない 最後の最後まで抵抗し続ける』という歌詞にすごく共感し、自分たち(香港の若者)のことのように勝手に感じています。昨年(習近平の香港訪問の際の抗議行動で)警察に30時間拘束されたときも拘置所でこの歌を歌っていました」(2019年1月9日『WEDGE Infinity』)

 

 今はまさにデモの真っ最中。6月12日夜、アグネスはツイッターを更新し「香港警察は占拠エリアにいるデモの参加者の頭に銃を撃ちました」と現地の厳しい状況を発信している。「民主の女神」の力が試される。

www.bbc.com

「一国二制度」のはずが

香港はかつて、150年以上にわたりイギリスの植民地だった。香港島は1842年のアヘン戦争後にイギリス領となり、その後、イギリスは当時の清朝政府から「新界」と呼ばれる残りの地域を99年間租借した。

 

99年の返還期限が迫った1984年に、イギリスと中国は「一国二制度」の下で香港が1997年に中国に返還されることで合意した。香港は中国の一部になるものの、返還から50年は「外交と国防問題以外では高い自治性を維持する」ことになった。

 

返還後の香港は香港特別行政区となり、独自の法制度や国境を持つほか、表現の自由などの権利も保障されている。

 

しかし、「一国二制度」の下の特別行政区として、香港に保障されたはずの自由が、徐々に減退していると指摘する声もある。

 

人権団体は、高等法院が民主派議員の議員資格を剥奪(はくだつ)したなどの事例を挙げ、中国政府が香港の自治に介入していると批判する。中国政府に批判的な本を扱っていた香港の書店関係者が、次々と姿を消す事件も起きた。アーティストや文筆家は、検閲の圧力にさらされていると危機感を募らせている。