今日も憂鬱な朝鮮半島2 朝鮮戦争は、日本の敗北から始まった

 1950年(昭和25年)6月に始まった朝鮮戦争は、日本(大日本帝国)の敗北から始まりました。東方に影響力を伸ばしてきた共産主義勢力が、日本の軍事力喪失により、朝鮮半島に結集したのです。

 

戦争は大手術に似ている

戦争は大手術に似ています。
手術しなければ、国家は、内紛によって死に至る。しかし、成功すればダメージは大きいが生き残ることができる。

 

太平洋戦争によって、日本は大変な犠牲を払いました。けれども戦争の結果、国防の大半をアメリカに任せることが可能になりました。

今だに、アメリカの軍事占領下に入ったままです。

有り体に言うと、属国です。

その代わり、経済活動だけに邁進することが可能になったのです。

 

経済大国日本は、太平洋戦争という大手術の賜物なのです。

戦争には意味がある

日本にとっては、経済活動だけに専念できるとの意味があったのですが、ではアメリカにとっては、どのような意味があったのか。


アメリカが日本と戦った太平洋戦争の意味は何でしょうか。

一番重要なのは、日本が置かれた地理的な立場を、アメリカが肌で知ったことです。

アメリカは日本が主敵と思い込んでいました(ある意味アホです)。そのために、日本を軍事占領したら戦争はもう終わったのだと思い込んでいたのです。

 

しかし、太平洋戦争の終了して、たった5年後の1950年6月に、朝鮮半島で戦争が勃発しました。朝鮮半島は、かつて日本であった場所です。

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マッカーサーは、朝鮮戦争半ばでクビになり、国に呼び帰されました。

「満州に原爆50発、投下しろ」とか「38度線より南に中国とソ連が進撃できないように、日本海から黄海まで朝鮮半島を横断して放射性コバルトを散布しろ」などの無茶苦茶なことを真剣に言い始めたためです。

 

彼は、本気でした。アメリカ白人恐るべしです。
第三次世界大戦を勃発させてもかまわないと判断していたようです。

 

朝鮮戦争はまだ終わっていません。休戦中なので東南海大地震以上に、再開される確率が高い。


冷静に考えて、分かることがあります。
パワーバランスが崩れたことです。日本(大日本帝国)が必死に抑えていた、共産主義勢力が解き放たれた。当時の、共産主義の2大勢力はソビエト連邦(現ロシア)と中華人民共和国(=中国共産党)です。この2つが、東方にそのパワーを向けたのです。

朝鮮戦争はその端緒です。

結果、日本を軍事占領していたアメリカが、日本の代わりに戦争することになった。

マッカーサー、上院での発言の意味とは

マッカーサーの上院での発言は、そのことをはっきりさせています。

彼は、戦争をするならばもっと大戦力で中国を封鎖するべきだと言いました。
日本に対してアメリカが成功したようにです。


クビになり、呼び戻されたことが我慢できなかったのです。
その中で、ポロリと軍人らしい本音が出てしまいます。

 

1951年(昭和26年)5月、上院での発言。

マッカーサー「自衛戦争」証言より引用

"There is practically nothing indigenous to Japan except the silkworm. They lack cotton, they lack wool, they lack petroleum products, they lack tin, they lack rubber, they lack great many other things, all of which was in the Asiatic basin.
They feared that if those supplies were cut off, there would be 10 to 12 million people unoccupied in Japan. Their purpose, therefore in going to war was karagely dictated by security."

和訳:
「日本は絹産業以外には、固有の天然資源はほとんど何もないのです。彼らは綿が無い、羊毛が無い、石油の産出が無い。錫(すず)が無い、ゴムが無い。それら一切のものがアジアの海域には存在していたのです。もし、これらの原料の供給を断ち切られたら、1000万から1200万の失業者が発生するであろうことを日本人は恐れていた。したがって、彼らは戦争に飛び込んでいった動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてだったのことだったのです」

この発言については、マッカーサーは自衛戦争とは言っていないなどの反論もあります。

確かに、マッカーサーは日本と戦って勝利した 軍人ですから、日本が自衛戦争をしたとはっきり述べたわけではありません。

単に、朝鮮戦争での体験から、自らの戦争指導が正しかったと弁明したのです。

それが、日本の立場を語っているとも知らずに。

 

北朝鮮のミサイルは、核爆弾を日本に落とすために発射され続けています。共産主義勢力の亡霊が、朝鮮半島にまだ生き残っているのです。