7月8日。不吉なアラート音に思わずTV画面を見てしまった。
また、コロナ患者が増えたとかどうでもいい内容か、それとも最近頻発する地震ならどこかと。妙な不安が心にある。
「安倍晋三元首相撃たれる」
ああ、この人はもうすでにこの世での役割を終えたのだ。
ウクライナ戦争で日本人の多くが理解していないこと
ロシアとウクライナが戦争中である。
戦争に善悪の判断は無意味だ。
しかし、自分たちの国がどちらにつくか、または中立を保つか。それは明確に判断し立場を鮮明にしなければならない。
日本の領土である北方領土を不法に占拠し続け、北から軍事的脅威を与えているロシアに与することはできない。
日本国内にはロシア側のプロパガンダをタレ流す政治家やジャーナリスは多い。中にはウクライナ人は逃げればいいなどと発言する情けない人物までいる。逃げたら自国が消えてしまうのに。
あまりにも愚かである。
日本の選択肢はひとつ、ウクライナ側に立つしかない。
ただし、その瞬間にロシアからみれば敵になる。
敵(ウクライナ)の味方は敵(日本)だ。
その覚悟は日本国民全員が共有しなければならないのに、大手マスコミはそのことをはっきりと報道しない。いわゆる平和ボケなのだ。
敵手、プーチン大統領からの弔電
その敵側のトップ、プーチン大統領から弔電が届いた。
プーチン大統領は8日、安倍氏の母、洋子さんと妻の昭恵さん宛てに、
「息子であり、夫である安倍晋三氏のご逝去にお悔やみを申し上げます」と弔電を送り、「この素晴らしい人物の記憶は、彼を知るすべての人の心に永遠に残る」と述べた。
「安倍晋三氏の死に際し、深いお悔やみを申し上げます。犯罪者の手は、長きにわたり日本政府を率い、両国間の関係発展に多くを成し遂げた、優れた政治家の命を絶ちました」と指摘、
「私と晋三は定期的な連絡を取り続けましたが、その中で彼の素晴らしい個人としての、またプロフェッショナルな資質が完全に発揮されていました」と、安倍元首相をファーストネームで呼び、親交が深かったことをうかがわせた。
形式的なものではなく、細かい情感がこもった内容。
そうか、私たち日本人には安倍晋三の価値がわかっていなかったのだ。
政治家の真価は死後にしか理解されないのか。
戦場で散ることは意味がある。では残された者はどうするか
かつて、(と言っても日本以外では今この瞬間にも)世界中が戦場だった。
男は戦場で死ぬのがひとつの義務だったのだ。
女子供や高齢者、障碍者を守り、より良い社会を存続させることが男の生き方であり、死に方でもあった。
銃を撃つことだけが戦場ではない。
政治家にとって選挙で審判を受け、自らの意見を述べる演説もまた戦場である。
安倍晋三氏は日本を愛し戦いの中戦場で散った。
それだけは確かだ。
残された私たちはどうすればいいのか。今はただ黙考するのみ。