これぞ外交です。話し合いという名の戦争。
経済について話している最中(しかも終わり間際に)
「今思いついた。前提条件なしに年末までに平和条約を締結しよう」
などと切り出す。
簡約すれば
「俺はお前の言い分は聞かない」
です。
さすがに人を殺している大統領は恐ろしい。
しかし、安倍首相が沈黙で答えたのはある意味正解です。
日本の立場からすれば
そんな言いぐさは無視する
のが精一杯の回答だからです。
野党の枝野代表が
平和条約締結を求めた発言に反論しなかった安倍晋三首相の対応について「言うべきことを言わず、国益に反する」
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「条件反射的に『われわれは立場が違う』と言い返さなければ、外交ごっこでしかない」
と批判していますが、「外交ごっこ」どころか、「政治ごっこ」すらまともにできていない政治家がどの口で言っているのか。
また、「では、あなたはプーチン大統領に直接会ってもらえるのか」と質したい。
「言うべきを言う」以前の問題です。
核兵器と強大な軍事力を背景にした乱暴な発言に対抗するには、それなりの力がなければ成立しません。
ロシア大統領、安倍首相に年末までの平和条約締結を提案
2018年09月12日(水)20時32分
[ウラジオストク(ロシア) 12日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は12日、安倍首相に対し、年末までに平和条約を締結することを提案した。プーチン大統領はウラジオストクで開催された経済フォーラムでの質疑応答で、共に壇上に上がっている安倍首相の方に向き、「何ら前提条件なしに、年末までに平和条約を締結しよう」と述べた。
安倍首相はプーチン大統領の提案には回答しなかった。
菅義偉官房長官は12日午後の記者会見で、プーチン大統領が提唱した前提条件のない平和条約の年内締結について、10日の日ロ首脳会談ではプーチン大統領から同種の発言はなかったと述べた。
官房長官は、政府として「北方4島の帰属問題を解決して平和条約を締結するという基本方針のもと粘り強く交渉する方針に変わりない」と述べた。
プーチン大統領の提案は、平和条約を先に締結し、その後領土交渉を進めるように解釈できるが、「発言の意図についてはコメントを控えたい」と付け加えた。
2018.9.15 01:06
「国益反する」立憲・枝野代表が首相批判 ロシアのプーチン大統領の平和条約発言めぐり
米国を訪問している立憲民主党の枝野幸男代表は14日(日本時間同)、ロシアのプーチン大統領が前提条件なしの平和条約締結を求めた発言に反論しなかった安倍晋三首相の対応について「言うべきことを言わず、国益に反する」と批判した。
枝野氏は「条件反射的に『われわれは立場が違う』と言い返さなければ、外交ごっこでしかない」と強調した。同行記者団との懇談で語った。