2007年の12月にスリランカ政府は、中国からの高金利債務の返済ができなくなり、南部のハンバントタ港を引き渡しました。
「借金の形(かた)」として奪われたのです。
契約によると、港はこれから99年間中国のものです。
中国のやり方は、違法なヤミ金業者の手法です。
そもそも、借金を返せないことがわかった上で大金を貸し付け、債務不履行になった段階で担保を奪うのは犯罪行為です。
まともな国の貸金業者であれば、返済不可能な顧客に大金を貸した段階で違法なのです。そのため、返済する義務がありません。もちろん担保を取り上げられることもない。
国際社会は、ほとんど無法地帯なので弱い国はやられっぱなしになる。
日経新聞は中国に甘い
日経新聞は、G7諸国(フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)が「債権大国になった中国の無責任」を放置すべきでないと表現しています。
あまりに穏当な表現です。
「無責任」ではなく、犯罪行為を許すなと糾弾すべきです。
Deep Insight 中国の無責任許すG7
2018/6/22付アジア諸国が中国からの資金の援助に頼って港湾や鉄道などの社会インフラを整える計画を次々と軌道修正している。マレーシアは5月に首相に返り咲いたマハティール氏が約28兆円を超す政府債務への危機感を訴え、中国と大型案件の見直し交渉に入ると表明した。ミャンマーは1兆円規模をかける予定だった港湾づくりの計画を再検討していると英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が6月初めに伝えた。
高利の借金を膨らませて返済に行き詰まったあげく、肝心の社会インフラそのものが中国の国有企業へと実質的に売りわたされる。スリランカの港で2017年末に起きた出来事を目の当たりにした周辺国が、自分たちの返済能力について遅ればせながら自問し始めたようにも映る。