ロシア 『ガールズ&パンツァー』ロシア人声優ジェーニャさん、日本人の「本音と建前」を語る

ロシアのネットニュース『スプートニク』(ロシア版東スポと呼ばれるほど、フェイク記事が多いらしい)に『ガールズ&パンツァー』出演のロシア人声優が取り上げられていました。

 

アニメ『ガールズ&パンツァー』にて、プラウダ高校のロシア人留学生クラーラを演じているJenya(ジェーニャ)さんです(本名はエヴゲーニヤ・ダヴィジュク。ジェーニャはエヴゲーニヤの愛称系)。

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ロシア人向けのメディアには、日本人との会話での注意点に触れています。

ロシア人と日本人は感情面で非常に似ていると感じます。友人や同僚は、もはや私を外人としては扱いません。しかし、私を初めて見た人は、私が少し話しただけで、ひどく驚きます。背の高い金髪の女の子が日本人のように話している?!と、頭が混乱するようです。逆に、私は日本人から上手だと言われるとドキッとします。なぜなら、日本人は、日本語で二言三言話すことができれば、ほとんど誰にでもそう言うからです。ですから、褒められたときには、何かが違っていたということなんです・・・

そのとおりですな。

日本人(特に関西人)ならば無意識に使い分けている本音と建前の違いを、鋭くついています。

確かに、日本語が本当に流暢な外人には「上手ですね」とは言わない。

 

京都に数回観光に行っただけで観光本など書こうものなら、

「あら、よう勉強してはりますな。かないませんわ」

などと嫌味を言われるのと同じです。

『YOUは何しに日本へ?』にも登場

ソビエト時代に生まれたとか。1991年にソビエト連邦は崩壊していますので、27歳以上です。

ロシア人女性は(食生活のためか)劣化が早い。10代前半がピークです。

getnavi.jp

お父さんはスペツナズ(ロシアの特殊部隊)

父親は空挺軍の中佐であり、スペツナズであったとか。

ロシアの敵国には、かなり恐ろしい人のようです。

www.youtube.com

jp.sputniknews.com

 日本で最も成功したロシア人の実力派声優
「日本語が上手と言われたら、それは何かが間違っていたということ」

 

ロシアと日本では多くの人々が相互理解を深め、各国の関係を改善するために尽力している。それはロシア語と日本語の教師、学者、通訳者、社会活動家、スポーツ選手、文化人などである。ロ日交流年に、ロシアと日本をもっと近づけたいと考えている人物、アニメ史上初のロシア人声優エヴゲーニヤ・ダヴィジュク氏のインタビューをお伝えする。

 

エヴゲーニアはノボシビルスクで生まれ、子どもの頃から他の多くの子どもたちと同じように日本のアニメに熱中した。その後、そのアニメが彼女の人生を変えた。現在、エヴゲーニアは東京に住んでいる。流暢な日本語を話し、娘を育てながら、司会者、通訳者として働き、もちろん映画の吹き替えもしている。

 

スプートニク: 子どもの頃の趣味がどのようにして生涯の仕事に変わったのですか?

エヴゲーニア: 私の父親は軍人で、頻繁に異動があり、家族全員が父親の異動にあわせて引っ越しを繰り返しました。もしかすると、だから常に外国語に惹きつけられていたのかもしれません。そしてアニメにも惹きつけられました。最も印象的だったのは映画「セーラームーン」でした。そのとき、それまでに私が見てきた日本やアメリカのアニメはこの映画とは比較にもならないと分かったんです。吹き替えの向こう側には、ロシア語とも英語とも違う馴染みのない言葉が聞こえました。それが日本語であると知ったとき、私は自分も大好きなアニメキャラクターと同じように話したいと思うようになりました。そこで、私はノボシビルスク大学で学び、日本センターの日本語コースを受講しました。けれど、私は音楽と歌も好きだったので、あるとき日本のアニメの吹き替えに挑戦することにしました。今でこそロシア語吹き替えの日本アニメはたくさんありますが、当時はほとんど存在しませんでした。私は友人や他のアニメファンを喜ばせたいと思いました。後になって、私の発案で日本センターにアニメーション・クラブが設立されました。

 

スプートニク: おそらく、最初は素人っぽく見えたのではありませんか?

エヴゲーニア: すぐに日本語から翻訳するのは私にとっては難しかったので、最初は英語から翻訳して吹き替えていました。2000年、私はこのジャンル、日本アニメのかわいいキャラクター、宮崎駿の映画や新作アニメなどについてのウェブサイトを作りました。そのサイト上で、私は自分が歌う日本のアニメソングも公開しました。一部は自分で翻訳したロシア語で歌い、部分的には日本語で、日本の歌手のやり方を真似て歌いました。そのサイトが日本で注目され、センセーションを起こし、日本に私のファンができました。そして、2002年に日本のテレビ局に招待されてテレビ番組に出演しました。
その初めての渡航が運命の転換点となりました。3年後、私は日本に移住しました。映画の吹き替えの能力を活かすことができるのは日本だけだと思ったからです。最初はとても大変でした。集中的に日本語を勉強しなければなりませんでした。私は日本人としか話さないようにして、あらゆる看板、雑誌、そして手に入るものすべてを読みました。単発の翻訳をやったり、ロシア語を教えたりもしました。今は、例えば、NHKのロシア語講座で日本語のボイスオーバーをしています。これはとても難しいのです。なぜなら、流暢で完璧な言葉でなければならないからです。私はほかにもいろいろなテレビ番組に出演しているほか、コンサートで歌ったりもしています。私は自分自身をプロの歌手だとは思っていませんが、ボーカルレッスンは受けています。つい最近、モスクワでもコンサートをやりました。

 

エヴゲーニアを有名にしたのは2015年にリリースされた長編アニメ映画「ガールズ&パンツァー 劇場版」だった。この作品で水島努監督はエヴゲーニアのためにわざわざロシア人少女クララの役を新たに作ったのである。エヴゲーニアが吹き替えたこのヒロインは、ロシア語と日本語の両方を流暢に話す。そしてこれが大成功だった。

 

私は幸運なことに、もともと高い声を持っています。アニメの吹き替えにはもってこいです。ロシアではこの声のせいで今でも高校生と間違えられます。けれど、アニメにすべての時間を割いているわけではありません。日本ではハリウッドの映画やドラマが数多く放映されているので、ロシア人役の吹き替えに呼ばれたり、日本の俳優が吹き替えをするときのサポート役に呼ばれたりすることがよくあります。日本に来てからの13年間に私は様々な活動に挑戦しました。私には日本人の夫と娘、多くの友達、多くのコネクションがあります。ロシア人と日本人は感情面で非常に似ていると感じます。友人や同僚は、もはや私を外人としては扱いません。しかし、私を初めて見た人は、私が少し話しただけで、ひどく驚きます。背の高い金髪の女の子が日本人のように話している?!と、頭が混乱するようです。逆に、私は日本人から上手だと言われるとドキッとします。なぜなら、日本人は、日本語で二言三言話すことができれば、ほとんど誰にでもそう言うからです。ですから、褒められたときには、何かが違っていたということなんです・・・

 

スプートニク: 成功の秘訣と外国の生活に慣れるための秘訣は何ですか?

エヴゲーニア: まず、夢が必要です!日本を見てみるという夢でもいいと思います。あとは辛抱強く、粘り強く、そして熱心にその実現に取り組むのです。そうすれば、いつか結果が現れます。結果が期待したものと違う場合は、夢を変えればいいのです。そして、再び辛抱強く、熱心に取り組めばいいのです。重要なのは足を止めないことであり、完璧の域に達したとは考えないことです。自分のやっていることに魂が惚れ込むような取り組み方をすることです。私はロシアと日本の連携に関連する仕事をすることに喜びを覚えます。これが私にとっては一番重要なことなんです!

筆者:リュドミラ ・サーキャン