人類が何かを創造または発明する時、ほとんどの場合、善意だ。
科学者は理系なので(当然だ)冷たいイメージがあるが、書かれた文章を読むと、ピュアで理想を実現しようとする人が多いのに驚かされる。湯川秀樹博士や朝永振一郎博士の本を読めばわかる。
それは、たとえ武器の開発者でもそうだ。
毒ガス
機関銃
核兵器
等々。
その都度、これで戦争が出来なくなると期待しながら開発した。
何故ならば、戦争によって大量の人間が死傷するため、為政者が戦争を始めにくくなり、継続することも難しくなるからだ。これらを開発したのは民主主義国家だった。
ただし、この場合、死傷する人とは自国民のことを指す。『機関銃の社会史』エリス・ジョン著を読むと植民地で反乱を起こした現地人相手には、ためらうこと無く使用したとあった。
善意で発明したものであっても、一旦開発されると、もう後戻りできない。
世界は善意に満ちていない。悪意に満ちた世界に進歩した技術を放つとどうなるか。何度経験したら学習するのか。
いや、それとも学習しないように人類は最初からプログラムされているのか。
中国のAIのこと。
彼らは「大量の人間が死傷」しても、何も感じない連中に支配されている。国際世論に対しては敏感だが。
NHKは中国に言論の自由があると勘違いしているのだろうか。それとも知っていて黙っているのか。彼の国は共産党による独裁国家である。
自他共にはっきりと認めている。
その中国で、あるAIが人気になっているらしい。話し相手になったり、願えば歌を歌ってくれたりするとか。AIに癒やされるそうだ。
もちろん、独裁国家中国では、個人の情報は中国共産党に筒抜けである。
その上、日本やアメリカで自由に使えるGoogle、Facebook、Twitter、YouTubeへのアクセスが基本的に遮断されているのだ。
NHKのスタッフは、「毛沢東はどんな人ですか?」と聞いてみることを考えなかったのか、多分「偉大な元主席です」といった返事があるだろう。
それとも「何故そんなことを訊いてくるの?」とやんわりと逆質問されるかも。
その後、良くて会社に出社したらクビになっているとか、悪くて武装警察が踏み込んで来るとか何事かの恐ろしい目に見舞われる。中国では常識である。
毛沢東が行った、大躍進での餓死者は3635万人。
文化大革命では数百万人から1000万人以上の死者が出た。
ヒトラーは正しかったと判断したMicrosoftのAIよりはるかに酷いのが現実だ。
昔読んだ『百億の昼と千億の夜』萩尾望都版を思い出す。ユダが死の瞬間に「何故人は滅びへの道を……」と云っていた。
それもまた運命なのかも、宿命なのかも。
ホーキング博士はそのように予言している。
「あまりにも進化しすぎた生命体は、進化の衝撃に耐えられない」と。
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