あらすじ
2004年のアメリカ映画
温暖化によって氷河期が来るとの仮説を元にした物語。(正しいかどうかは知らん)
善意の気象学者が主人公。極地の氷が融けることで海流が止まり、氷河期が来ることを警告するが相手にされない。
その数日後、巨大な低気圧が発生し北半球は寒波に襲われて凍りつく。
アメリカ人達はまだ凍っていない赤道付近へ脱出するために、メキシコ国境を強引に越える。
気象学者は、凍結したニューヨークに閉じ込められた息子を助けに行く。
映画としては面白いが、現実にメキシコへ行けるか?
私がアメリカ人なら、メキシコへ行きません。
アメリカが中南米国にしてきたことを考えれば、歓迎されないことは確実です。
しかも大挙してメキシコや赤道付近の国へ行っても、食糧や生活に必要なインフラをどうするのでしょうか。
奪い合いになること必至です。
パニック映画につきものの、感動的な救出劇が描かれています。
しかし、あの親父は息子を助けに行っている場合ではありません。
16世紀、大航海時代に、スペイン人が侵略をくりかえし先住民の女達をレイプして、産まれた子供の子孫が現在のメキシコ人として存在しています。
また19世紀、アメリカがメキシコに因縁をつけて戦争し、メキシコの国土の3分の1を奪ったことは周知の事実です。
1845年にテキサス州。
1848年に、カリフォルニア、ネバダ、ユタ、アリゾナ、ニューメキシコ、ワイオミング、コロラドの各州をアメリカ合衆国に併合しました。
現在のアメリカ南西部すべてが、メキシコから奪い取ったものです。
そのアメリカ人の「寒くなったので、移住します」という理屈が通用するわけがありません。
映画では副大統領が軍隊を率いてメキシコに駐屯してました。あのアメリカ軍とメキシコ軍、そして軍隊並みの武装をしているメキシコマフィアが三つ巴の戦いになります。
大規模な戦闘が続くでしょう。
マフィアと戦うか。
凍りついたアメリカで、食糧を漁りながらほそぼそと生きるか。
二者択一です。
アジアやヨーロッパはもっと悲惨
アメリカより悲惨なのはアジアとヨーロッパです。
中国人はインドへ移動。
ヨーロッパ人はアフリカへ移動。
それも赤道付近しか農業や生活は無理です。
脳内でシュミレーションするだけでも、大変な事態になることが予想されます。
日本人の私なら凍りついた日本で、何とか出来る限り生活します。
凍死するならばそれも仕方のないことでしょう。
『デイ・アフター・トゥモロー』のスタッフには、悲惨な続編も制作して欲しいものです。
本好きとしては、図書館司書に共感
凍死するかもしれない状況でも、本を燃やすことに抗議する図書館司書には共感しました。
自分があの場所にいても、抗議したでしょう。
稀覯本(きこうぼん)の「グーテンベルク聖書」を、これだけは燃やさせないと抱きしめている司書の姿は愛おしくさえ感じられました。
「グーテンベルク聖書」は、人類が最初に印刷した本なのです。