「現代版 焚書坑儒」がさらにエスカレートしています。
ネット検閲の禁止ワードがどんどん増えているのです。
今までにも、中国のネット上では、
- 天安門、1989、64(1989年6月4日に起きた、民主化弾圧事件。人民解放軍が戦車で数千人の学生たちを踏みつぶした)
- くまのプーさん、ディズニー(習近平が「くまのプーさん」に似ているを揶揄した隠語であるため。そのとばっちりを受けて「ディズニー」まで禁止になった)
- 個人崇拝(習近平主席への批判)
- 変法(任期撤廃を覆したことを批判)
など多数の政権批判とされる隠語の使用が禁止されてきました。
ついに、アルファベットの「N」が禁止用語になりました。
Nは数学で任意に連続する自然数を表しているので、終身主席になった習近平を批判しているとされたのが理由だとか。
もう訳がわかりません。
「最近、微博(中国版Twitter)やチャットアプリの微信では、『N』という字が検閲対象となっているようで、書き込むと投稿ごと削除されるという報告が上がっている。私も3月7日に微博で『N』とだけ書き込む実験をしてみましたが、30分後には削除されていました。1989年6月4日の天安門事件にちなみ、『1989』や『64』といった数字もNGワードですが、アルファベット1文字の書き込みが検閲対象となったのは初めてでは」
そう話すのは、中国事情に詳しいフリーライターの奥窪優木氏だ。
「N」がNGワードとなったことは、英「デイリーメール」や米「CNN」なども伝えているが、その理由はなぜか……?
「数学ではNは任意の自然数を表す記号で、『N角形』とか『N回試行』といったように使われます。今回、主席の任期規定が撤廃されたことで、習近平は任意の年数、権力の座にとどまることができるようになった。それを批判する隠語として『N』が広がっていたようなんです」
いっその事、ネット使用を禁止すればいいのにと思うのですが、さすがにそれをすると不満のはけ口が無くなってしまうためか不可能のようです。
習近平は、任期中に台湾を侵略するつもり
「台湾独立」などは、もちろん禁止ワードです(中国では「台湾省」ですから。ちなみに言論の自由な国、日本の辞書“広辞苑”でも「台湾省」と記されています。一体どこの国の辞書なのでしょう)。
しかし、どんなに中国国内で言葉を禁止しても、現実に台湾人は「自分達は中国人ではない。台湾人である」と、過半数の国民が主張しています。
すでにひとつの国なのです。
香港のように約束を破られて、自治権を奪われることは耐えがたいことでしょう。香港がイギリスの植民地のままであれば、民主的な選挙と言論の自由があったとは、あまりにも皮肉な歴史です。
さらに、本日3月20日の全人代(全国人民代表大会)にて習近平は「祖国の完全統一は中華民族の根本的な利益だ。祖国を分裂させようとするあらゆる行為は必ず失敗する」と演説しました。
終身主席となった習近平の発言であることに深刻な意味があります。
「自分の代において、台湾を中国に統一する」と受け止めるのが正しいでしょう。
もし、台湾が中国になれば、南からの海上輸送ルートは完全に中国のものになります。石油や産業に必要な物資が止まってしまう。
日本は、兵糧攻めにあい、戦うことなく降伏する他ありません。
2018.3.20 11:25
習近平国家主席「祖国分裂の行為は必ず失敗」と台湾を牽制 「完全統一」を強調 全人代閉幕
【中国全人代】【北京=西見由章】中国の第13期全国人民代表大会(全人代=国会)第1回会議は20日、北京の人民大会堂で最後の全体会議が開かれ、習近平国家主席が演説した。習氏は「祖国の完全統一は中華民族の根本的な利益だ。祖国を分裂させようとするあらゆる行為は必ず失敗する」と強調し、「一つの中国」原則を認めない台湾の蔡英文政権を牽制(けんせい)した。